■アフリカ、もうひとつの巨大ガメ ~ グチェチェ
アフリカの巨大なカメのUMAといえば、ンデンデキ (Ndendecki)。
コンゴ共和国のリコウアラ・オウクス・ヘルベス川 (Likouala-aux-Herbes) に棲息しているといわれます。
今回紹介する巨大亀はその名をグチェチェ (Gucheche) といい、コンゴ共和国とも地理的に少し離れたジンバブエ共和国で目撃されるUMAで、おそらく別物でしょう。
カメの大きさを伝える場合、大抵は甲羅の大きさ「甲長」ですが、グチェチェの目撃者のは「甲長」でもなければ頭部・尾を含む「全長」でもなく「高さ」で表現しています。
大柄なリクガメに多い、甲羅がドーム状に盛り上がったタイプであることが予想されます。
そしてその高さたるや1メートル強、但しカメは意外と足も長く、リクガメは歩く際も這いつくばるのではなく足を立てて歩くため、それなりに高さはあります。
ゾウガメでも甲羅の高さは50センチを超えるものがおり、足を立てて踏ん張っている際は70~80センチありそうで、それを考慮するとグチェチェの高さ1メートル強というのも化け物サイズではないかもしれません。
アフリカ最大のリクガメはケヅメリクガメ (Centrochelys sulcata) で最大甲長86センチ、120キロを超す巨漢です。
(ケヅメリクガメ)
(image credit by Wikicommons)
乾燥地帯に生息する完全な陸棲で、より高い湿度を求め深さ最大15メートルの深い穴を掘り1日のほとんどをその中で暮らします。
しかしグチェチェはほぼ水棲であり、特に川の急流を好むことで真逆の性質といっても過言ではありません。
尚、グチェチェはカヌーを転覆させるといわれているものの、意図的なのか単にグチェチェとの衝突事故なのか判断できず、それほど危険な存在ではなさそうです。
また、夜行性と考えられていますが、それは人間が寝静まった夜に川から出てきて川岸の草を食 (は) んでいるところを目撃されたことによります。
その生態を見ていくとほぼ完全な水棲に近く、甲羅が盛り上がっているという前述の憶測は不自然で、この高さ (身長) には長い首を持ち上げた時の頭部の頂点までの高さを表現した可能性があります。
ほぼ目撃されることはないということなので、水辺で草を食んでいたのはイレギュラーな行動だったに違いありません。
(ナイルスッポン)
(image credit by Wikicommons)
となるとその正体は巨大スッポンの可能性が高いのでは?
アフリカに生息する最大のスッポンはナイルスッポン (Trionyx triunguis) で甲長だか体長だか不明の「体長」は非公式のもので1.2メートル、ンデンデキに続きこちらのグチェチェの候補にもこのスッポンをあげたいところです。
但し、ナイルスッポンが棲息するにはジンバブエはあまりに南部過ぎであることは否めず、新種の巨大な水棲のカメである可能性も考えられます。
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