■巨鳥目撃事件が時を経て暴露される ~ オクラホマ・サンダーバード
ウィスコンシン州マディソンを活動拠点とするUMAを含む超常現象研究機関、シンギュラー・フォーティアン・ソサイアティ (The Singular Fortean Society)。
今回はシンギュラー・フォーティアン・ソサイアティに送られてきた興味深い一通の電子メールからサンダー・バードの紹介です。
送信者はジェイソン.B (Jason B.)と名乗る男性。
「わたしは2007年から2009年にかけてオクラホマ州のウェザーフォードにある油田会社、チャパラル・エナジーで働いていました。
初めに派遣された現場はオクラホマ州ポンカシティから南東に45分ほどの、オセージ族居留地の近くで、約3マイルに渡ってポリエチレンパイプを敷設する作業でした
わたしはバックホー (油圧ショベルカーの一種) に乗って、およそ1/4マイル (約400メートル) ほどのパイプをゆっくりと引っ張っていました。
ジョイント部分を溶接する場合はその都度停車し、わたしは車外に出てタバコを吸っていました。
そして何度目かの停車時のことです、風が強かったのでうつむき加減で火をつけようとすると巨大な影が地面に落ちているのに気づきました。
ハクトウワシが北米最大の鳥類のひとつであり、北米大陸であればほぼどこにでも棲息していることは知っています。
わたしはそれまで野生化でハクトウワシを間近で見たことはありませんでしたが、その鳥はハクトウワシよりはるかに大きく、しかしハクトウワシと異なり羽毛全体が灰白色でオウギワシのようでした。
僅か地上50~100フィート (約15~30メートル) 程の上空を飛んでおり、とても巨大であることが分かりました。
翼開長は14~16フィート (約4.2~4.8メートル) ぐらいと推測します。
その巨鳥はバックホーが獲物でないことに気付くと、森の方へ飛び去ってしまいました。
わたしが最後に見たのは巨鳥の羽ばたきによる風圧で、木が揺れているところでした」
さていかがでしょう?
北米大陸 (カナダ、アメリカ、メキシコ) で目撃される謎の巨鳥はサンダーバード (Thunderbird) とかビッグバード (Big bird) と呼ばれます。
サンダーバード、ビッグバード共に「既知の鳥類より大きい」以上の定義づけは特にされておらず、今回のジェイソン氏が目撃したものももサンダーバードの一種となります。
ジェイソン氏の追加情報によれば、目撃したのは2~3月の春先だったといい、この時期にもかかわらずとても暑く、30度近かったといいます。
「最も印象的だったのはその色です。
南部育ちのわたしは数多くの猛禽を見てきましたが、今までに見たどんな猛禽たちよりも明るい色でした。
そして2つ目に印象的だったのは、森の方へ飛び去って行くときにその巨大な翼の羽ばたきによって生じた風により木々の上部が曲がっていたことです」
北米大陸最大の鳥類はカリフォルニアコンドル (Gymnogyps californianus) で非公式のもので翼開長11フィート強 (約3.4メートル)、公式のもので10フィート弱 (約3メートル) という記録があります。
但し、カリフォルニアコンドルは西海岸のほんの一部にしか棲息しておらず地理的にオクラホマ州で目撃される可能性は低いかもしれません。
(ハクトウワシ)
(image credit by Wikicommons)
目撃者も話題に出しているハクトウワシ (Haliaeetus leucocephalus) はどうでしょう?
最大で翼開長8フィート (約2.4メートル) という記録があり、オクラホマ州は生息域から外れますが、より広範囲に棲息しているため可能性はなくはないでしょう。
ただ目撃情報とカラーリングが全然違います。
カラーリング的にはオウギワシ (Harpia harpyja) にやや近い灰白色ということで大きさ的には8フィートにはぎりぎり到達せず、最大で7フィート強 (約2.2メートル) ほど、ですがまあ最大個体であればハクトウワシとそれほど大差ありません。
(オウギワシ)
(image credit by Wikicommons)
ちなみにオウギワシもオクラホマ州から生息域は外れます。
それよりもいずれであってもジェイソン氏がいう翼開長14~16フィート (約4.2~4.8メートル) には遠く及びません。
しかし比較対象物のない空を飛んでいる生物の大きさを目視で正確に言い当てるのはかなり困難です。
猛禽類としてはかなりの低空飛行をしたことから、その迫力により大きく見えてしまったのでは?という可能性が考えられます。
その正体を既知種に求めれば、オウギワシの史上最大クラスの個体を第一候補にしておきます。
(参照サイト)
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伝説のロック鳥みたいですね
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