2022年7月26日火曜日

怪生物の正体が判明する ~ ガブル・エル・ビントの怪物

(image credit by Andrea Jud via Daily Mail)

■怪生物の正体が判明する ~ ガブル・エル・ビントの怪物

つい先日、「エジプトのビーチに醜悪な姿のミイラ化した人魚が打ち上げられる ~ ガブル・エル・ビントの怪物」という記事を書きましたが、謎の生物系としては珍しく続報が入り、正体が判明しました。

上の記事で、たぶんウツボだけど種類はわかりませんと書きましたが、国際水族館のホリー・バーボン (Holly Bourbon) 氏によれば、この謎の生物は確実ではないが、おそらくウツボのヴァイパー・モレイだろうと。

まったくサプライズ感はありませんが、これにて一件落着。

といいたいところですが、英語でヴァイパー・モレイと呼ばれるウツボは EnchelynassaEnchelynassa formosaコケウツボ属 (Enchelycore) の仲間で、Enchelynass属は1属1種なのでいいとして、コケウツボ属は種類も多く、少なくとも Enchelycore nigricans はそう呼ばれています。

(Enchelynassa vinolentus)
(image credit by Wikicommons/Public Domain)

英名のヴァイパー・モレイ (Viper moray) の意味ですが、「ヴァイパー」は日本でもなじみの深い毒蛇、マムシやハブ等、クサリヘビの仲間 (Viperidae) の英名で、「モレイ」とは「ウツボ」のこと、ですから「毒ウツボ」といったニュアンスです。

ただ、日本語だとややこしいのが、最大 (最重量) のウツボとして名高い、3メートルの巨大ウツボ、英名ジャイアント・モレイ (Gymnothorax javanicus) の和名が「ドクウツボ」であること。

ちなみに長さだけならオナガウツボ (Strophidon sathete) の4メートルが最長といわれています。

さて話を戻して、バーボン氏のいうヴァイパー・モレイはいったいどの種を指しているのか?というと、どうもよくわからないのです。

インタビューした Field & Stream さんは最大体長1メートルほどの Enchelycore nigricans をその正体としているようですが、こちらの一般的な英名は Mottled conger moray (「斑紋のあるアナゴウツボ」の意) であり、生息域からもちょっとずれているような気が、、、

バーボン氏が言うヴァイパー・モレイは Enchelynassa formosa を指しているような気がします。

正体判明といいつつ、歯切れが悪くて申し訳ないです。

(参照サイト)
Field & Stream

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