■巨大ミミズ ~ ディガステル・ロングマニ (Digaster longmani)
ミミズのような細長い生物、いわゆるワーム系は気持ち悪がられる代表的な生物ですが、その一方、興味を引かれる生物であるのもまた事実。
さらにそれが巨大化しようものなら、みんな大好きです。
キモい、キモいも好きのうち、とはよく言ったもんです。
やはり身近にいるということから親近感が沸くのか、ワーム系の生物の中でも巨大ミミズはとりわけ興味を引くようです。
アフリカ、オーストラリア、北米、それぞれの大陸では固有の巨大なミミズが生息していますが、今回はその中から旧サイトでも紹介していなかったオーストラリアのディガステル・ロングマニ (Digaster longmani) を紹介します。
オーストラリアの巨大ミミズ界のスーパースターといえば、旧サイトでも紹介したメガスコリデス・アウストラリス (Megascolides australis) と信じていますが、ディガステルもメガスコリデスほどではないにしろ、巨大になります。
生息するのはオーストラリア、クイーンズランド州のタンボリーン・マウンテン付近。
体長は1メートル以上と巨大ミミズとしてはそれほどでもないですが、直径が3センチとかなり太くなるため、ただ長くなるだけの種と比べると、非常に威圧感があります。
何年か周期で浮上する「安いハンバーガーの肉の正体はミミズの肉が使われているから」といった都市伝説には説得力のあるボリューム感です。
ディガステルは行き当たりばったりの放浪生活ではなく、地中1メートル以上に定住するための「住居」を持ち、それゆえめったなことでは地表に現れません。
地表に出るのは大雨で住居が冠水したときぐらいだといいます。
それゆえ、人の目に触れることは稀であり、ほとんど生態についても分かっていません。
開発等による環境破壊により、かなり激減している可能性も否定できません。
ちなみに、巨大ミミズのギネス記録は、南アフリカ、ウィリアムズタウンの道端に落ちていたミクロカエトゥス・ラピ (Microchaetus rappi) が保持しており、伸ばしたサイズが6.7メートル、直径2センチ、重さ1.5キロだったといいます。
伸ばさないと半分の3.3メートルで、そもそもミクロカエトゥス・ラピはそこまで大きくなる種ではなく、ふつうだと1.5メートルほどだといわれています。
ミミズはモグラなどに食われたり、地上に出た際に車に轢かれたり、人間に踏まれたり、地中に戻れなくなって干からびる等、ほとんどが寿命を全うすることなく事故死するため、寿命がはっきりと分かっていません。
長命なものは余裕で10年を超えるんじゃないかといわれており、おそらく生きている間中、どんどん大きくなっていくものと考えられます。
99.999、、、%、人間の目に触れることなく寿命を全うせずに死んでいくので、もっと巨大 (長い) ミミズが見つかってもおかしくないでしょう。
(参照サイト)
Tamborine Mountain Natural History Association Inc
Daily Mail
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