■謎の漂着死骸 ~ サハリン・プレシオサウルス (サハリン・クリーチャー)
今回は2006年8月に発見されたもので、サハリンに打ち上げられた謎の漂着死骸、サハリン・プレシオサウルス (Sakhalin Plesiosaur)。
サハリン・クリーチャー (Sakhalin creature) やサハリン・カーカス (Sakhalin carcass)、ラシアン・プレシオサウルス (Russian Presiosaur) 等、いろいろな呼び名があります。
ほぼ完全に白骨化しているものの、骨格は頭部から尾にかけて形状は保っています。
(image credit: EnglishRussia.com)
(image credit: EnglishRussia.com)
但し、首長竜 (Plesiosaur) とニックネームがついているものの、プレシオサウルスにもプリオサウルス (Pliosaurus) にもどちらにも似ていません。
まあネッシーの影響から「謎の水棲モンスター = 首長竜」というイメージからつけられたものでしょう。
まぁいずれにしてもその骨格だけを見ると先史時代の巨大海生爬虫類を思わせます。
さてそれでは見ていきましょう。
全長は21フィート (約6.3メートル) ということになっていますが、近くに立っている人たちと比較しておそらくそこまで大きいとは思えず、せいぜい大きく見積もって5メートル前後といったところでしょう。
謎の漂着死骸といえばウバザメ (Cetorhinus maximus) と相場は決まっていますが、頭骨がはっきりと写っており、かつ鋭い歯も確認できることからウバザメでないことは確かです。
というか頭骨・歯の形状からウバザメ以外の鮫の可能性もないです。
これは生物を同定するのに最も有力な頭骨がガッツリ写っているのがラッキーです。
間違いなくハクジラ (Odontoceti) の仲間です。
旧サイトにも書きましたが、最初の報道では7メートル以上、ということでシャチ (Orcinus orca) かなと思ったのですが、骨格は似ていません。
もうひとつはベルーガ (Delphinapterus leucas) ことシロイルカですね。
ベルーガにしてはちょっと大き過ぎるのではないかと思っていたのですが、比較対象できる人間と共に写っている写真を見ると、前述した通りとても7メートルあるようには見えません。
(image credit: EnglishRussia.com)
(image credit: Dinosaur Corporation)
5メートルあるかどうかといった感じでベルーガの体長とも一致します。
で、全身骨格を調べてみるとかなり似ています!
(image credit: EnglishRussia.com)
(image credit: Dinosaur Rock)
頭骨だけに注目してもやはり似ています。
写真だけの判断なので100%ベルーガとはいいませんがサハリン・プレシオサウルスの正体はベルーガが正体である可能性が高そうです。
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(「兄弟海生爬虫類」って「巨大」の書き間違いですかね…?)
返信削除間違いです(笑)
削除ご指摘ありがとうございます。