■あのモスマンとは違う、苔人間 ~ モス・マン
モスマン (Mothman) といえば、アメリカ、ウェストバージニア州ポイントプレザントで目撃されたアメリカを代表するUMAです。
モス (moth) は「蛾」の意味ですから、モスマンは日本のUMA本では稀に「蛾男」とか呼ばれたりします、つまりは蛾の特徴を持ったヒューマノイド「蛾人間」という意味になります。
今回紹介するのはモスマン (Mothman) ではなくモス・マン (Moss man) で日本語表記だと同じになってしまいますが、名前こそ似ているもののあの有名なモスマンとは全く異なるUMAです。
スペルは "Moss man"、こちらの「モス (moss)」は「苔」の意味、日本風に呼ぶと「苔男」「苔人間」となります。
モス・マンが目撃されるのはアメリカ、フロリダ州のビーチでその姿は苔で覆われた人間のようなシルエットをしています。
1978年、フロリダのビーチに遊びに来ていたカップルによってはじめて目撃されました。
彼らの近くにある岩のそばで寝転がっていた人物がいることに気付いてはいましたが特に気にも留めていなかったといいます。
しばらくするとその人物は立ち上がり、彼らの方に近寄ってきました。
大柄な人物で身長は6~7フィート (約1.8~2.1メートル)
二人は背の高いグリーンのレインコートを着た人物だと思っていましたが、近づくにつれそれは人間ではなく苔のようなもので全身が覆われた怪物であることに気付きました。
これ以降、突如としてフロリダではモス・マンの目撃が相次ぎました。
モス・マンが現れるのは決まった場所ではありませんでしたが、常に海のそばで、ウェスト・パーム・ビーチ、ヒルスボーロ・ビーチで目撃されました。
1980年には散歩中の老夫婦によりレッド・リーフ・パークで目撃されました。
女性は草の間に見え隠れする緑色の生き物に気付きました。
夜間ということもあり、それが何かははっきりと確認できず、緑色の鳥だろうと思ったといいます。
彼女はその鳥に興味を持ち近付いてよく見ようとすると、その「鳥」が振り向きました。
鳥だと思っていたのはモス・マンの体の一部だったのです。
琥珀色に輝く目で睨まれ、夫婦はそれこそ文字通り老体にムチ打ち必死で逃げたそうです。
さて正体は?といって誤認するような生物はあまり思いつきません。
二足歩行できることからクマ程度しか思いつきません。
温暖なフロリダですが、フロリダにはクロクマ (フロリダクロクマ, Ursus americanus floridanus) が棲息しています。
皮膚病等で毛並みが悪くなりやせ細ったクロクマの可能性はゼロではないでしょう。
(ギリースーツを着用したフランス陸軍)
(image credit by Wikicommons)
もうひとつ、可能性が高そうなのとして、ギリースーツ (Ghillie suit) を身に纏った人間による愉快犯も挙げておきましょう。
米陸軍の狙撃兵等が着用するギリースーツはまさに自然に同化できるスーツであり、ビッグフット騒ぎを起こそうとギリースーツと着ていたところ同化しすぎて車にはねられて死んだ人もいるぐらいです。
ギリースーツの苔バージョンを自作してうろつけばモス・マン騒ぎは確実です。
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