■第二次大戦中に目撃が多発した謎の球状飛翔物体 ~ フー・ファイター
フー・ファイターズ (Foo Fighters) と聞いて、ふつうは元ニルヴァーナ (Nirvana) のドラム、デイヴ・グロール (David Grohl) の結成したオルタナティブ・ロック・バンドしか思い浮かばないと思いますが、フー・ファイターは元々は第二次大戦中に目撃された怪光・現象です。
主に連合国空軍のパイロットたちによって報告されたもので、多くはヨーロッパおよび太平洋上で目撃されました。
不定形 (シェイプシフトするという意味ではなく様々な形で報告されるという意) ですが、球体に近いものが多く質感は金属的、色もレッド、オレンジ、ホワイトと様々、捉えどころのないものです。
フー・ファイターという単語は戦時中、いわゆる未確認飛行物体 (U.F.O) を指す言葉として広義に使用されていましたが、前述のような謎の「火の玉」の目撃が頻発することから、このような「火の玉」を指すようになりました。
(フー・ファイター)
(image credit: The Debrief)
但し、フー・ファイターは正体が分かっていないため未確認飛行物体の一種であることに変わりはありません。
この「火の玉」は高速で移動し、戦闘機を高速で追尾・並走することもあれば、弄 (もてあそ) ぶように戦闘機の回りをぐるぐると旋回したりすることもありました。
しかし、戦闘機を直接的に攻撃すること決してなく、しばらくすると消えてしまいました。
逆に、戦闘機がフー・ファイターを発見し撃墜を試みてそのほとんどは成功しませんでした。(撃墜・爆破したと主張するものも一応あり)
基本、戦闘機とフー・ファイターは相互にアンタッチャブルな存在であり、普通に考えればフー・ファイターは実体を持っていない、と考えざるを得ません。
またその特徴として目視できるものの決してレーダーにも映らないというのもありました。
但しこれについては単にフー・ファイターが小さすぎたから、という見解もあります。
連合国はこの謎の光を敵国、特にナチス・ドイツの秘密兵器と考えました。
しかし結論から言えばその可能性は低いといわざるを得ません、なぜなら連合国がナチスの秘密兵器と考えたフー・ファイターは、ナチス・ドイツの空軍でも謎の光と捉えられていたからです。(但し、ドイツでも一部の関係者を除いて極秘裏に進めたプロジェクトであればその限りではありませんが)
つまりフー・ファイターをお互いに敵軍の秘密兵器と思っていたのです。
攻撃が通じない、つまり弾丸も突き抜ける、もしくは絶対に当たらない、ということはパラノーマルな存在?
そうかもしれませんし、そうでないかもしれません。
その正体の説明は沢山提案されていますが、いずれも一長一短あり、今日に至っても結論は出ていません。
それ故、UFOが好きな人は特殊なUFOと考えるもよし、UMA好きな人であればプラズマ生命体、クリッター (アトモスフェリック・ビースト) と考えるもよし、よりリアルさを追求しレアな自然現象、「セントエルモの火 (St. Elmo's fire)」であったり「球電 (Ball lightning)」と考えるもよしです。(※球電現象については 亡霊犬、ブラック・ドッグの実在は説明できる? ~ 黒犬 を参照ください)
(球電)
(image credit: Wikicommons)
お互いに敵国の秘密兵器と考えていたことから、当初考えられていたナチスの秘密兵器という説は否定されますが、それでもその説を推す研究者もいます。
陰謀論的なこの説を最後に紹介して締めましょう。
作家レナード・ヴァスコ (Renato Vesco) 氏はフー・ファイターをナチス・ドイツが開発した自動追尾型の対空装置であり、秘密裏に使用していたと考えています。
発射される本体は亀の甲羅のような楕円球形状をしており、装置全体を包み込む回転するガスジェットにより推進し、装置内に組み込まれたクライストロンにこのガスジェットが融合することでフー・ファイターの特徴的な「輝く容姿」を形成していたと考えています。
敵機を攻撃しないのに意味はあるのか?
ヴァスコ氏はフー・ファイターには敵をかく乱させる以上の能力を持っていたと考えています。
フー・ファイターは爆撃するといった直接的な攻撃はしないものの、敵機の近くを飛ぶことでフー・ファイターから放たれる静電放電により敵機の点火システムに干渉・不具合を発生させることで墜落させる能力を持っていたと主張しています。
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