■ネパールには樹上性のクマが棲息するらしいい ~ ネパール・キノボリグマ
UMAファンがネパールのUMAは?と聞かれたら、おそらくほとんどの人がイエティ (ヒマラヤの雪男) を思い浮かべるに違いありません。
イエティの正体には数多くの説がありますがその中のもっとも有力な候補としてヒグマが挙げられます。
特にチベットの山岳地帯に棲息するウマグマことチベットヒグマ (Ursus arctos pruinosus) であったり、ヒマラヤグマ (Ursus arctos isabellinus) なんかが有力視されています。
まあその真偽はともかくいずれも大柄なヒグマです。
今回紹介するネパールのUMAはクマのUMAなのですがもちろんUMAのため前述の既知のヒグマたちとは異なります。
ということはイエティの正体として有力なヒグマの候補に?
それでは詳しく見ていきましょう。
そのクマはネパール・ツリー・ベア (Nepalese tree bear) と呼ばれ、日本での呼び方が分からないのでネパールキノボリグマとでも読んでおきましょう。
このクマはイエティ騒ぎのはるか昔の19世紀、イギリスの博物学者ウィリアム・トーマス・ブランフォード (William Thomas Blanford) 氏の著書「イギリス領インド帝国の動物相 (The Fauna of British India)」(1888年) に記載されたのが初めてです。
新種のヒグマとして学名「ウルスス・ネパレンシス (Ursus nepalensis)」が提唱されていますが、UMAであるため現在は無効ですが。
このネパールキノボリグマがイエティの有力候補となりえるのか?という質問に対して結論を先にいうと、それはほぼ可能性はゼロといえます。
このクマはヒグマとしては非常に小さく、なんと樹上性のクマなのです。
ブランフォード氏の本から100年ほど完全に忘れ去られていたネパールキノボリグマですが、約100年後に作家ダニエル・テイラーアイデ (Daniel Taylor-Ide) 氏らにより情報収集が行われ「再発見」されます。
地元住民らによればネパールキノボリグマは完全な樹上棲であり、とても小柄で敏捷性に優れ樹上に巣をつくるといいます。
毛色は黒くその姿はツキノワグマ (Ursus thibetanus) を小柄にしたよう、植物食と考えられています。
但しクマは木登りが得意ですし体の軽い若年個体ならなおさら、ツキノワグマを小柄にしたよう、ではなくツキノワグマの若年個体の誤認説がもちろん濃厚とされています。
しかし樹上性に見えるほど常に木の上に滞在し、しかも樹上に巣もあるといい、なにかの見誤りでないとすれば新種で間違いないでしょう。
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