■悪臭を放つ不定形のアメーバ生物 ~ ドムステン・ブロブ
スウェーデン、スコーネ県ヘルシンボリ市にある海辺に面した町、ドムステン (Domsten)。
1958年12月20日、人口1000人にも満たないこの小さな町で怪物 (エイリアン) 騒ぎが起きました。
スウェーデン史上、最も有名なUFO事件のひとつといわれています。
目撃したのはスティグ・リュードベリ (Stig Rydberg) 氏とハンス・グスタフソン (Hans Gustafsson) 氏の二人の男性。
車を走らせていた二人でしたが、その日は酷い濃霧だったといいます。
時間は真夜中の午前2~3時ごろ、時間と共に霧は濃くなり運転に差支えるほどになってきました。
しかし、そんな濃い霧の中に奇妙な光を発見します。
彼らは光の発信源を突き止めようとその光の方へ向かいました。
光は森のすぐ近くの空き地から発せられていることが分かりました。
そこには信じられない光景が広がっていました。
いわゆる空飛ぶ円盤と形容される典型的形状のUFOが着地していたのです。
UFOは自ら光を発しており、その周りを4体ほどのなにかがうごめいていました。
その光景に圧倒されたといいますが、今から彼らの身に降りかかることは想像だにできなかったことでしょう。
彼らはUFOに吸い寄せられるように真冬の車外へと出ました。
UFOの大きさは直径5メートルに高さ1メートルほどの小さなもので、3本の脚で支えられていたといいます。
そしてUFOの周りをうごめいていたものの正体が分かりました。
半透明で不定形、四肢はなくいわゆるブロブ (ブヨブヨした肉塊) と総称されるアメーバのような生命体で、身長は1.2~1.6メートルぐらいしかありませんでした。
独特の臭気を放ち、その臭いはエーテルとソーセージが焦げたようなかなりの悪臭だったといいます。
この生命体は後にドムステン・ブロブ (Domsten Blob)、もしくはドムステン・スティンクブロブ (「ドムステンの悪臭を放つブロブ」Domsten Stinkblob) と呼ばれるようになります。
ドムステン・ブロブは気味の悪い生き物でしたがそれほど大きなものではなかったため、彼らは油断していたかもしれません。
突如ブロブの1体が彼らに向かって突進してきたのです。
四肢がないにもかかわらず、それは非常に俊敏であったといいます。
不意を突かれた二人は咄嗟に殴りかかるも、まるでパンチの行く先を読んでいるかのように身をかわしパンチがほとんど当たりません。
しかし運よくパンチが当たるも不定形のブロブには効果はなく、パンチの当たった部分に手がめり込み形が変形するだけでした。
それどころか二人を包み込むようにもの凄い力で取り押さえUFOへ引きずり始めたのです。
リュードベリ氏はなんとか振り払ってブロブから逃れると一目散に車へ逃げ込みました。
友人のグスタフソン氏は今にもUFOに連れ込まれる寸前、リュードベリ氏は助けを求めるためクラクションを鳴らし続けるとその音に驚いたブロブはグスタフソン氏を開放し、そのままブロブたちはUFOに乗り込むと飛び去って行ったといいます。
以上。
とここまで呼んでどう思ったでしょう?
クラシックなB級SFさながらの展開といった感じで『あり得ん』で片づけてしまう人も多いに違いありません。
確かに。
人間側のパンチは効かないのに、ブロブ側は強力な力で押さえつけることができる、といった単純に体の構造上の疑問も感じます。
まあこれに関してはブロブが体を部分的に瞬時に硬化することができる能力を持つ、といったことでなんとか説明することができるでしょう。
しかし、どう説明しようと彼らの友人どころか家族ですらこの話を信用してくれなかったといいます。
ましてや赤の他人のみなさんが信じないのは当然といえば当然です。
なに一つ物的証拠は残っていなかったからです。
しかしUFO研究家やオカルト研究家以外で唯一この話に興味を持ったのが軍関係者で、後に彼らは群から聴取を受けています。
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