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2024年8月1日木曜日

見たものも見られたものも死んでしまう ~ スコッフィン


■見たものも見られたものも死んでしまう ~ スコッフィン

今回はスコッフィン (Skoffín)。

スコッフィンはユニークなものが多いアイスランドのUMAです。

オスのキツネとメスのネコの交配種といわれ (生物学的に不可)、その子供は生まれながらに大きく目を見開いており、すぐに土を掘って潜り成体になるまで地中で暮らします。

成長に要する期間は3年、つまり3年間は日の目を見ません。

まるで昆虫、特にセミのような生態をしています。

地中に潜って3年後、無事に成体となると土の中から現れます。

その姿は父方のキツネの面影を残しているものの醜悪で突き出た目をもち、毛皮を着ておらず皮膚がそのまま露出しているとも、まだらに毛が残っている程度ともいわれます。

生まれながらに目を見開いて誕生したスコッフィンの目には魔力があり、その目を見たものは動物であれ人間であれ即座に死ぬといい、そればかりかスコッフィンと目を合わせずともスコッフィンに見られただけでも氏を免れることはできないといわれています。

但し、この自らの「視線の魔力」に対する耐性は持っておらず、鏡で自分を見てしまったり、スコッフィン同士が鉢合わせした場合は両者とも死んでしまいます。

また人間に対しても完全に無敵というわけではなく、スコッフィンに見られないないよう距離を取り物陰から「銀の弾丸」を撃ち込めば仕留めることができるといわれています。

とまあ、いかにも民間伝承的なUMAで、「視線の魔力」といった特徴は到底存在する生物とは考えられず、日本でいう「妖怪」的な存在です。

敢えてスコッフィンの元となった生物の候補を挙げるとすれば地中棲の哺乳類、ハダカデバネズミ (Heterocephalus glaber) でしょうか。

ハダカデバネズミは東アフリカの一部の地域にしか生息しない地中棲の哺乳類で、ほぼ無毛、ブサカワ系の生物として有名ですがその姿は醜悪と紙一重、「地中棲」であること「醜悪」であること、といった特徴はスコッフィンと共通する部分もあります。

ハダカデバネズミはアリやハチのように真社会性を営み、繁殖能力を持つのは巣の中でただの一匹のみの女王のみ。

哺乳類でありながら変温動物で極端に代謝が低いことも関係しているのか異常に長命、小柄な齧歯類のほとんどが1~3年程度の寿命に対し、女王ハダカデバネズミは30年以上の寿命をもちます。(但しワーカーたちは2~3年程度)

但し、スコッフィンの最も特徴的な「目」ですが、残念ながらハダカデバネズミは地中棲ということもあり目は大分退化しておりとても小さく、ほとんど視力はないといわれています。

また前述の通り生息地は東アフリカ、アイスランドには生息しておらずモデルとなった可能性はかなり低そうです。

(参照サイト)




1 件のコメント:

  1. モントークモンスターみたいな漂着死骸由来の都市伝説系生物て時代や所を問いませんね。

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