■21世紀に入って目撃情報が急増 ~ ドレカヴァツ
東欧に伝わる民間伝承の未確認動物、ドレカヴァツ (ドレカヴァク, Drekavac)。
姿は違えど日本でいう河童に似た存在といえます。
というのも、ドレカヴァツは子供たちを怖がらせ、無暗に森に立ち入らないようにする抑止力的存在であり、河童が川から子供を遠ざけるためのそれと似ているからです。
但し、大きく異なる点がありドレカヴァツはその特性として宗教的な側面を持っていることで、その根底にはキリスト教があります。
ドレカヴァツは洗礼を受けずに亡くなった子供の霊であり、洗礼を受けていない人々に人々の前に現れ洗礼を受けるよう促す、なんて話もあります。
そういったこともありドレカヴァツの姿は人間の子供の姿をしているというのもありますが、このサイトではUMAとして伝えられている方を紹介します。
前述の通り民間伝承的存在ですが目撃情報もあり、特にセルビア共和国西部に位置するズラティボル (Zlatibor) の山岳地帯ではドレカヴァツの一大目撃地帯でそれなりに存在を信じる人も多いといいます。
四肢動物といわれているものの目撃情報によりその姿は千差万別で、中には鳥のように飛翔した、といったものまで含まれ非常に捉えどころのないUMAです。
これはおそらくはドレカヴァツの存在を知っている地域では見慣れないものや恐怖を感じた遭遇体験をすべてドレカヴァツと集約してしまっている可能性が考えられます。
一般的にその姿はイヌに似ているといわれており、体は細く貧弱で、後肢はカンガルーに似ており、相対的に頭部が非常に大きいといわれています。
性質は極めて獰猛で家畜や家禽を襲って食べたり、時には人を襲うこともあります。
元々民間伝承上の生物で、目撃情報なんてあるのか?と思うかもしれませんが、むしろ21世紀以降、目撃が増えている状況で、東欧版チュパカブラといった存在になりつつあります。
ドレカヴァツの鳴き声を聞いた、といった漠然としたものから、その姿を見たという目撃&スケッチ、ドレカヴァツのものといわれる写真や死骸等も次々と報告されています。
但し、北米のチュパカブラがそうであるように、その目撃には疥癬等の皮膚病にかかって毛が抜け落ちたキツネやオオカミ (ヨーロッパオオカミ, Canis lupus lupus)、クマ等が含まれている可能性も考えられます。
実際にキツネと断定された死骸もあります。
ヨーロッパのUMAはあまり目立ちませんが、ドレカヴァツは今後も目撃が期待されるUMAのひとつです。
(関連記事)
0 件のコメント:
コメントを投稿