■幽霊ガニは胃で鳴く ~ ゴースト・クラブ
スナガニの仲間に、アトランティック・ゴースト・クラブ (Ocypode quadrata)、つまり「大西洋の幽霊ガニ」という英名を持つカニがいます。
体長は5センチぐらいまで成長する中ぐらいのカニですが、別に特段、目を引くような外見的特長のないスナガニです。
しかし特技があり、幽霊ガニは「鳴く」ことができます。
鳴く方法もユニークで、足をこすり合わせたり、ハサミを砂の地面に叩きつけたりといったものです。
これにより天敵を威嚇したり、仲間とコミュニケーションを取ったりします。
ただし足やハサミを使った「鳴き」は欠点として、天敵と対峙した状態では無防備となってしまうことです。
というわけで、足やハサミをフリーにした状態でも鳴けることが分かりました。
幽霊ガニは胃の中に食物を粉砕する胃咀嚼器をもちますが、これをこすり合わせることによっても同様に「鳴く」ことができるようです。
複数の「鳴く」方法の使い分けは、天敵が比較的遠い場合は「足」や「ハサミ」を、近づいてくると足とハサミをフリーにして防御体制を取るために「胃」を使うのでは?と考えられています。
(参照サイト)
AAAS
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