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2024年12月9日月曜日

巨大な赤毛のゴリラは存在する ~ グレート・レッド・エイプ (レッド・ゴリラ)


■巨大な赤毛のゴリラは存在する ~ グレート・レッド・エイプ (レッド・ゴリラ)

今回はコンゴ共和国のグレート・レッド・エイプ (Great red ape)、エイプとは類人猿のことで「巨大な赤い類人猿」の意です。

ジャイアント・レッド・ゴリラ (Giant red gorilla) や単にレッド・ゴリラ (Red Gorilla) とも呼ばれます、ここでは日本人的にイメージしやすいレッド・ゴリラで呼ぶことにします。

レッド・ゴリラはUMA的に表現するとまさに獣人中の獣人ですが、多くの獣人系UMAが神出鬼没であるとか大き過ぎるといったややパラノーマル的 (超自然的) な側面があるのに対し、レッド・ゴリラは (存在するかどうかは別として) 全く現実的な存在です。

身長は既知のゴリラが1.8メートルほどであるのに対しレッド・ゴリラは2メートル超と一回り大きめ、大きく異なる身体的特徴は全身赤い毛皮で覆われており、さらにその毛も長いという点です。

イメージ的には大柄なオランウータンのような姿を想像してしまいます。

また、通常のゴリラよりさらに知性が高い、という特徴もあるようですが、それを示す具体的なエピソードは特に挙げられていません。

このUMAをいち早く西側に伝えたのはイタリア人探検家、アッティリオ・ガッティ (Attilio Gatti) 氏。

(ボンゴ)
(image credit: Wikicommons)

20世紀初頭から半ば (1922~1948年) にかけアフリカに13度の遠征をおこない、毛皮等でその存在は知られていたものの半ば幻獣と思われていたオカピ (Okapia johnstoni) やボンゴ (Tragelaphus eurycerus) を初めて目撃したヨーロッパ人のひとりとして知られます。

そしてさらなる幻獣、レッド・ゴリラの噂を聞きつけ1932年に遠征するも発見することはできませんでした。

その後レッド・ゴリラの噂はあるものの発見するには至らず、幻獣は幻獣のままかと思われていた矢先、転機が訪れます。

(射殺されたレッド・ゴリラの写真 (左) をカラー化 (右))

ベルギー人の植民地行政官フェルナン・ウィルメット (Fernand Wilmet) 氏が噂を聞きつけコンゴ共和国のキブ州ワリカレにて生け捕り作戦を敢行したときのことです。

探索中、幸か不幸かレッド・ゴリラと鉢合わせしてしまい自衛のためにやむなく射殺、写真が残されたのです。

ウィルメット氏によれば身長は2.1メートルととても大きく、噂通り前身は赤い毛皮で覆われていました。

時期ははっきりしていませんが、ウィルメット氏のコンゴ行政官としての滞在は9回にわたり、もっとも初期が1908年、最後の就任期間が1931年までであり、その後ベルギーへ戻り二度とアフリカへは足を踏み入れなかったといわれていることから、遅くとも1931年までのことだったのは確かです。

ウィルメット氏の残した写真はモノクロでありレッド・ゴリラの最も特徴的である「赤毛」を確認することは残念ながらできません。

モノクロ写真のデジタル彩色してみましたが微妙な感じですね。

実際のところ「巨大な赤毛のゴリラ」という新種 (もしくは亜種の個体群) が存在したのではなく、赤髪症 (エリスリズム) の既知種のゴリラだったのではないかと考えられています。




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