■人間の目をえぐりだすこの怪物は実在する ~ カヴァイ
今回はマダガスカルのUMA、カヴァイ (カヴェイ, Kavay)。
怪物然としたものも少なくないUMA界において、マダガスカルのUMAはかなり現実的なものが多いのが特徴です。
ファンドレフィアラ (槍の蛇) のようなぶっ飛んだものもいますが、ファンガロボロ (巨大コウモリ)、アンタンバ (巨大フォッサ)、 トゥラトゥラトゥラトゥラ (巨大キツネザル)、 キロピロピトソフィ (コビトカバ)、ブーキーブーキー (マングース) 等々、少々大げさに伝えられているだけでパラノーマル感は少ないです。
怪物然とした特徴もUMAの魅力ですから、それが良いのか悪いのかは好みにもよりますが、今回のUMAもパラノーマル感の低いものです。
それではカヴァイの話をしましょう。
伝えられるカヴァイは両生類と哺乳類の特徴を併せ持った体長30センチ程度の比較的小型の生物ですが人間の目をえぐり出す、といった凶暴性が伝えられるUMAです。
その凶暴性はさておき、単純に半水棲の哺乳類と考えた方がよさそうです。
この生物はテンレックに似ているといわれています。
テンレックの仲間で水棲のものは実在するのか?というと2種存在し、ひとつがアフリカに生息するミズカキポタモガーレ (Micropotamogale ruwenzorii)、そしてもうひとつがマダガスカルに棲息するミズテンレック (Limnogale mergulus) です。
(ミズカキポタモガーレ)
(image credit by Wikicommons)
もちろんカヴァイの候補に挙がっているのは後者のミズテンレックで、テンレックとしては巨大で最大40センチに成長します。
水棲の甲殻類や昆虫、小魚を主食としており、残念ながら (?) 人間の目を好物とはしていません。
もしかすると捕まえた時に暴れてその人は目でも怪我をしたのかもしれません。
そんな神秘性のない動物がUMAになりえる?という疑問があるかと思いますが、これが全然あり得るのです。
まず神秘性がないどころか超希少種なのです。
というのもこのミズテンレック、非常に数が少なく、一時は絶滅したものと考えられていたほどで、さらに完全に夜行性で活動時間も水中に没してしまうためほとんど人間の目に触れることがないのです。
開発が進むマダガスカルにおいて半水棲のミズテンレックは河川の汚染は致命的であり、かなり数を減らしているようです。
現在は手厚く保護されているものの本物のUMAになってしまわないことを祈るばかりです。
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