■浜名湖の怪物 ~ ハッシー
日本のUMAでハッシー (Hassie) といえば1986年、岐阜県羽島市 (はしまし) 内の長良川 (ながらがわ, River Nagara) で目撃されたリバーモンスターが元祖ですが、現時点でハッシーとニックネームのついたUMAは3つ存在します。
まあ今後も「は」で始まる名前の湖でUMAが目撃されれば増えていく可能性はありますが。
今回紹介するのは2012年3月18日、静岡県浜松市と湖西市に跨る浜名湖 (Lake Hamana) で目撃されたハッシーです。
目撃した地元の漁師によると目撃されたのは謎の生物の背中の部分と思われるもので体長は4~5メートル、高さは50~60センチとのこと。
この体長4~5メートルという大きさは見えている部分だけなのか、見えている部分から推測されるものなのかはっきり分かりませんが、写真を見た限りは後者のような印象を受けます。
写真ではハッシーの体色は黒っぽく見えますが目撃者によれば茶褐色で斑点 (斑紋) が確認できたそうです。
(マオナガ)
(image credit by Wikicommons)
浜名湖は太平洋と繋がり海水の流入がある汽水湖であるため今までに500種近い (470+ α) 魚類が確認されており、中にはアカシュモクザメ (Sphyrna lewini) やオナガザメの最大種マオナガ (Alopias vulpinus) といった大型種のサメも目撃されています。
ハッシーは大きさ的にクジラの仲間 (イルカ含む)、サメ、アザラシ等の鰭脚類 (ききゃくるい) が考えられますが背ビレが確認できないためサメやその他魚類等の可能性は低いかもしれません。
となるとあくまで既知動物で考えれば消去法で一部のクジラ類、鰭脚類の可能性が高そうです。
(背びれを持たないイルカ、セミイルカ)
(image credit by Wikicommons)
クジラ類で背ビレがない、もしくはほとんど目立たない種はスナメリ (Neophocaena phocaenoides)、それからセミイルカ (Lissodelphis borealis) とシロハラセミイルカ (Lissodelphis peronii) が該当するでしょう。
いずれも2~3メートルとハッシーの目撃証言より小さいですが、目撃情報でいわれている4~5メートルという大きさも目視によるものなので十分これらの可能性があります。
但し、シロハラセミイルカは南半球に生息しているため、スナメリ、セミイルカが有力といえます。
鰭脚類はどうでしょう。
目撃証言の4~5メートルという体長と生息域を考慮してキタゾウアザラシ (Mirounga angustirostris) やトド (Eumetopias jubatus)、セイウチ (Odobenus rosmarus) が候補でしょうか。
上記に挙げたクジラ類・鰭脚類が一応すべて候補ではありますが、ハッシーは目撃されている3時間もの間一度も頭部を挙げている姿が確認されていないのが少々気になります。
とはいえ、まあ3時間ずっとはりついて観察していたわけではないと思うので実際には頭をもたげた瞬間もあった可能性はあります、が、頭部が確認されていないだけにいずれの動物であるかは判断が難しいところです。
個人的には上記に挙げたクジラ類、鰭脚類を推します。
ちなみにオカルト研究家の山口敏太郎さんはハッシーの正体にリュウグウノツカイ (Regalecus russelli) を挙げているようです。
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