このブログを検索

2026年1月6日火曜日

成長したはずのない娘 ~ 家の中ですれ違った未来の姿


■成長したはずのない娘 ~ 家の中ですれ違った未来の姿


それは深夜の道路でも、異界の入口でもありません。

ごく普通の昼下がり、家族しかいないはずの自宅で起きた出来事です。

― いつもの台所 ―


それは年明け間もない日のことでした。

私と妻はキッチンで昼食の準備をしながら、他愛のない会話をしていました。

五歳になる娘は、リビングでテレビを見ています。

家の中にいるのは、私たち三人だけ。

2LDKの集合住宅で、キッチンのドア越しに廊下の一部が見える間取りでした。

何の違和感もない、日常の一場面です。

― 妻が止まった ―


会話の途中、妻が私の方を向こうとして、途中で動きを止めました。

キッチンのドアの向こうを見つめたまま、完全に固まっていたのです。

私は違和感を覚え、「どうした?」と声をかけました。

その直後、妻は息を呑むような声を上げました。

私は反射的に、彼女の視線の先を見ました。

― 何かが通った ―


ほんの一瞬でした。

廊下の角を曲がり、リビングの方向へ向かう「人影」が見えたのです。

速すぎて、はっきりとは確認できません。

しかし、「誰かがいる」と確信するには十分でした。

私の頭に浮かんだのは、侵入者という言葉でした。

娘が一人でリビングにいる。

そう思った瞬間、体が勝手に動いていました。

私は咄嗟に包丁を掴み、妻に警察を呼ぶよう叫び、廊下へ飛び出しました。

― 何もないリビング ―


リビングには、何の異変もありませんでした。

娘はソファに座り、アニメを見ていました。

私を見て、不思議そうな顔でこう言いました。

「どうしたの?」

包丁を持ったまま立ち尽くす自分が、ひどく滑稽に思えたのを覚えています。

娘に誰か入ってきたかと聞きましたが、心当たりはない様子でした。

私は家中を調べました。

玄関、窓、クローゼット、カーテンの裏。

侵入の痕跡は一切なく、ドアも施錠されたまま。

三階の部屋から逃げることも不可能です。

すべては、十分ほどの出来事でした。

― 妻が見たもの ―


キッチンに戻ると、妻はすすり泣いていました。

恐怖で体が動かず、警察に電話すらできなかったそうです。

落ち着いてから、彼女は見たものを話してくれました。

廊下を歩いていたのは、背の高い女性。

花柄のワンピースに、ヒールのある靴。

足音はなかったと言います。

そして、その女性は途中で立ち止まり、妻の方を見た。

目が合った、その瞬間。

妻は気づいてしまった――
その顔が、娘に酷似していたことに。

ただし、今よりずっと成長した姿だった。

次の瞬間、女性は急ぐように角を曲がり、リビングの方へ消えた。

私が見たのは、その後ろ姿だけでした。

― 否定できない違和感 ―


もし私が何も見ていなければ。

妻の話を、錯覚や思い込みとして片付けたかもしれません。

しかし、私も「何か」を見た。

それだけで、否定はできなくなりました。

侵入者ではない。

幻覚とも言い切れない。

では、あれは何だったのか。

成長した娘の姿に見えた理由を理解できる説明は、今もありません。

― 家の中ですれ違ったもの ―


あの日以来、私たちはその話を何度も思い返しました。

しかし、どれだけ考えても、現実的な答えには辿り着けません。

確かなのは、
「存在しないはずの人物」が、
確かに家の中を通り過ぎた、という感覚だけです。

未来なのか、記憶なのか、それとも――。

あのとき、私たちは家の中ですれ違ってしまったのかもしれません。

成長するはずの、もう一つの時間と。

(参照サイト)
reddit/

グリッチ・イン・ザ・マトリックスの世界をもっと知る



UMA探しの旅は終わらない (国内外1000体以上のUMAが待っています)


(関連記事)

0 件のコメント:

コメントを投稿