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2025年10月21日火曜日

フィリピンの河川で魚竜を目撃 ~ チガプラン川の怪物


■フィリピンの河川で魚竜を目撃 ~ チガプラン川の怪物

今回はチガプラン川の怪物

このUMAは、個人的には「謎の動物の百科」(今泉忠明著) でしか確認できていないUMAです。

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「フィリピンはチガプラン川の魚竜型怪物」

1978年1月14日、数人の地元民が全長20m、巨大な頭と鱗に覆われた尾をもつ怪物が、激流を海の方へ泳いで行くのを見た。

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これでおしまいですね。

今泉さんは動物学者であるため、「謎の動物の百科」に登場するUMAは日本のUMA本を軽く参照しているだけと思われるものが多く、出典はおそらく別に存在すると思われます。

で、UMAでも魚竜系は意外と少ないので、なかなか珍しいUMAで興味深いものなんですが、、、冒頭に述べた通り日本限定で知られるUMAです。


このUMAの厳しい点は、いかにも東南アジアにあるっぽい名前の「チガプラン川」がそもそも実在するのか分からない点です。

世界最大の淡水エイ、プラークラベーン / ヒマンチュラ・チャオプラヤの主要生息地のひとつ、チャオ・プラヤー川 (Chao Phraya) のように、名前がチガ・プラン川と分離している可能性もあります。

フィリピンだけでなく東南アジアや南アジアにかけて捜索範囲を広げ検索してみましたが、チガプラン川、もしくはチガ・プラン川 (Chiga-Phrang, Chiga-Pulunge etc.)、とカタカナ表記されそうな河川は残念ながら発見できませんでしたね。

体長20メートルの生物が目撃されたわけですから、ネット上に出ないようなちっちゃい川であるはずもなく、目撃されたのは大河だと思うんで、存在するなら見つかるはずなんですけどね~。

この謎のチガ・プラン川は、チャオ・プラヤー川 (タイの河川) とむしろカタカナ表記で一番近いかもしれません。

さて、長々と川を特定しようと書いたものの結局見つからないので、そういった川が存在すると仮定し、UMAの話を進めましょう。

冒頭に書いた通り、まずは魚竜タイプというのがUMAとしては珍しくていいですね。

魚竜で20メートルとバカげた大きさをしているように感じますが、これは魚竜の代表格、イクチオサウルス (Ichthyosaurus) が2~3メートル、大きくてもせいぜい3.5~4メートル程度というのがイメージ的にそう思わせているのでしょう。

(イクチオタイタン・セベルネンシス)
(image credit: Wikicommons)

実際はイクチオタイタン・セベルネンシス (Ichthyotitan severnensis) の26メートル、シャスタサウルス・シカニエンシス (Shastasaurus sikanniensis) の21メートル、ショニサウルス・ポピュラリス (Shonisaurus popularis) の15メートル等々、割と大丈夫です。

ロマンあふれる魚類生存説。

で、まぁ現実的な話として、大きさは別として、この目撃談が本当だとしたらその正体はハクジラ類の誤認が一番可能性的には高いでしょう。

吻の尖ったタイプのイルカと魚竜はとてもシルエットが似ていますからね。

ただ20メートルという大きさがイルカの誤認としてはあまりに大き過ぎるような気もします。

縦列で泳いでいた数匹のイルカの群れを遠目から誤認したかもしれません。

イクチオタイタンが生き残っている!と信じてももちろん構いません。





2025年10月20日月曜日

奇妙なことは些細なことかもしれない ~ 食べかけのテラチップス


■奇妙なことは些細なことかもしれない ~ 食べかけのテラチップス

グリッチ・イン・ザ・マトリックス。(グリッチ・イン・ザ・マトリックスの詳細についてはこちらをどうぞ)

少々おかしなことを体験しても、そんなことはあるはずがない、きっと気のせいだったんだろう。

些細なことだし、騒ぐほどのことでもない。

そんな風に自分に言い聞かせ、納得しようとした経験はありませんか?

奇妙で不思議なことは実はさりげなく誰でも体験しているかも?

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末娘と妻と共にキッチンにいたときのことです。

私はパントリーを開けっぱなしにして何か食べ物はないかと探していました。

私はテラチップス (非遺伝子組み換えのポテトやサツマイモ等で作った野菜チップス) を見つけ数枚食べて、袋の口をクリップで止め、また別のものを探しました。

次にドリトスを見つけたので、数枚食べましたが、またテラチップスが食べたくなりドリトスの袋を閉じ、先ほど食べていたテラチップスを再び食べようとしました。

ところが、、、

今の今食べたばかりのテラチップスの袋が見つかりません、理由は全く分かりませんがどこかへいってしまったのです。

妻と娘に今食べていたテラチップスが消えた!というと二人は冗談を言っていると思ったのか笑っていました。

しかし妻と娘も一緒に探してくれましたが食べかけのテラチップスの袋がどうしても見つからないのです。

私はその間片時もパントリーの前から離れていません。

どうやってテラチップスの袋が消えてしまったのか皆目見当もつきません。

その時、友人宅で勉強をしていた長女が帰宅し、私たちのいるキッチンに入ってきました。

今起きたことを話すと、長女はテラチップスなら昨夜二階の自分の部屋に持って行って食べ、まだ残りはベッドに置いたままなのでそんなことはあり得ないと言い出しました。

長女の部屋へ行くと、彼女が言った通り、食べかけのテラチップスはベッドに置きっぱなしでした。

クリップを外し食べてみると、数分前に私が食べたテラチップスと同じフレーバーのものでした。

これが起きたのは2025年2月28日、中部標準時 (アメリカ中部時間) 21:20分 ~ 21:30分ぐらいに起きた出来事です。

私と全く同じ時間に奇妙なことを体験した人はいませんか?

間違いなく今までで体験した中でもっとも奇妙な出来事です。

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UMA以外にもグリッチ系の体験談も募集中です。

(参照サイト)
reddit / SuperBirdM22




2025年10月19日日曜日

最も足の速い陸上動物はチーターではない ~ パラタルソトムス・マクロパルピス


■最も足の速い陸上動物はチーターではない ~ パラタルソトムス・マクロパルピス

以前に超俊足なアリとしてサハラン・シルバー・アント/サハラギンアリ (Cataglyphis bombycina) を紹介しました。

時速3.2キロメートルで走る超特急です。

あんなちっこいのに人間の徒歩並みのスピードで走り抜けることができるのです。

ピンとこないでしょうが、1秒間に自身の体長の108倍進むことができるといえば驚くでしょう。

これは人間の大きさで考えると時速720キロメートルに相当するといいます。

チーター (Acinonyx jubatus) は時速103キロメートルですが、1秒間に進む距離は自身の体長の16倍でありサハラン・シルバー・アントの1/7程度です。

まぁこれは以前に変わったアリばかり紹介していた時にアリの代表格として紹介しましたが、実は世界第3位。

アリという制限を取っ払うとまだ俊足自慢が存在します。

第2位はオーストラリアに棲息するハンミョウの一種、リバシンデラ・ハドソニ / リヴァシンデラ・フドソニ (読み方分からん、Rivacindela hudsoni)。

体長2センチ、ナミハンミョウ (Cicindela japonica) のような派手さもなく冴えないくすんだ体色ですが、その速さたるや驚異の時速6.7キロメートル。

1秒間に自身の体長の171倍進みます。

チーターにボロ勝ちしたサハラン・シルバー・アントをボロ負けさせる凄まじいスピードです。

長らく我が世の春を謳歌していましたが、思いもよらない伏兵が潜んでいることに彼らは気付いていませんでした。

いや、もしかすると彼らは気付いていたかもしれませんが、少なくとも人間は気付いていませんでした。

そいつはもしかして、みんな大好きなMr.Gでしょうか。

Gは確かに俊足であり時速5.8キロメートル、しかし、人間の体に換算すると時速320キロメートルであり残念ながらサハラン・シルバー・アントやリバシンデラ・ハドソニらと比べると見劣りします。

こういった選手権では体が大きいとやや不利になります。

んで、真のチャンピオンはというと、、、

なんとよりによって「ダニ」。

パラタルソトムス・マクロパルピス (Paratarsotomus macropalpis) の体長は0.7ミリメートルですが、1秒間に自身の体長の322倍、人間の大きさに換算すると時速2,100キロメートル、マッハ1.7です。

もう単位がマッハでちょうどいいのです。

この速さにして加速、減速、方向転換が思いのままで、彼らにとって致死的な熱さまで高温になったコンクリートも素早く駆け抜けることで死を免れることができるといいます。

ま、ここら辺、砂漠の熱せられた砂の上で焼け焦げないよう短時間で活動を済ませてしまうため、類まれなスピードをゲットしたサハラン・シルバー・アントと似ていますが、それにしてもこのダニ、凄すぎでしょ。

(参照サイト)
THE GUARDIAN
DAILY MAIL

(関連記事)

2025年10月18日土曜日

シーサーペントはこいつが生き残っているからだ! ~ パラエオフィス・コロサエウス


■シーサーペントはこいつが生き残っているからだ! ~ パラエオフィス・コロサエウス

海のUMAの代表格といえば大海蛇、シーサーペントですね。

その正体として、巨大なウナギやアナゴといった細長い体型の魚類、遊泳を得意とする大蛇、アミメニシキヘビ (Malayopython reticulatus) やビルマニシキヘビ (Python bivittatus)、それに絶滅種の首長竜等の大型の爬虫類が人気です。

「ウミヘビ」といいつつ「未発見の巨大なウミヘビ」が候補に上がることはほとんどありません。

現生のウミヘビはそれほど体格が良くないのが原因でしょう。

最大種はネジウミヘビ / キイロウミヘビ (Hydrophis spiralis) の3メートルです。

が、実際は古くから大型のウミヘビの存在が知られています。

今回は実在が確認されている、巨大なウミヘビ、パラエオフィス (Palaeophis) を見ていきましょう。

といってもパラエオフィスは全部が全部大きいわけではありません、種によってサイズはかなり差があり、最小種のパラエオフィス・カセイ (Palaeophis casei) は1.3メートルほどしかありません。

しかし大型種であるパラエオフィス・グランディス (Palaeophis grandis) は5メートル超、パラエオフィス・コロサエウス (Palaeophis colossaeus) に至っては小さな個体で8メートル、大型のもので12メートル超と推測されています。

5メートルでも満足ですが、パラエオフィス・コロサエウスの12メートルなら文句なし!、このサイズなら完璧にシーサーペントとして十分な大きさです。

パラエオフィス・コロサエウスが棲息していた時期は5600万年前から3390万年前の始新世、現在の北アフリカがある地域 (当時は海) の温暖な海です。

発見されているのは椎骨のみ、頭部の化石は発見されていないため食性に関してはあまり詳しく分かっていませんが、その巨体からウミヘビにして頂点捕食者、魚類はもちろん、ワニやカメといった爬虫類、そして海棲哺乳類まで幅広く襲っていたのではないかと推測されています。

そしてもっとも興味深いのは獲物のひとつとしてクジラも襲っていたのではないか?というものです。

クジラといえば巨大生物の代名詞。

イメージ的には現生のシロナガスクジラ (Balaenoptera musculus) を襲っている姿が頭に浮かびそうですが、そこまでの大型種ではなく、標的は小型のクジラたちです。

(史上最重量の噂のあるペルケトゥス・コロッスス)
(original image credit: Wikicommons)

初期のクジラには小型のものが多くいましたからね (とはいえ、ペルケトゥス・コロッススのように史上最重量クラスのクジラもいましたが)

とはいっても現生のウミヘビは主に小型の魚類を食べており、小型のクジラ類、例えば最小種、体長1.5メートルのコガシラネズミイルカ (Phocoena sinus) ですら襲うなんてことは想像もつきません。

ま、今後、主流になるかは分かりませんが、シーサーペントの正体としてウミヘビそのものが候補に挙がるのは理想であり、パラエオフィス生存説も加えておきましょう。

(関連記事)