■甲羅を持つカエル ~ サポ・フエルソ
今回はサポ・フエルソ (Sapo Fuerzo)、南米チリのアンデス山脈地帯に棲息しているというカエル (ヒキガエル) のUMAです。
チリでもそれほど知名度はないらしく、チリ中部の限定的な地域に伝わる民間伝承上の生物です。
「サポ・フエルソ」とはスペイン語で「強いヒキガエル (Strong toad)」を意味します。
大きさはウシガエルほどと確かに大きいですが、現実的な大きさであり決して突拍子もない大きさではありません。
この名前の「強さ」の秘訣は、このカエルが体に纏 (まと) う装甲で、それはカメの甲羅に似ているといわれています。
そういった意味ではサポ・フエルソはカエルに似たカメ、とも言い換えられるかもしれません。
また体全体が生物発光し、夜間にはぼんやりとその姿が浮き上がります。
ここら辺からが少しパラノーマルになってしまうのですが、この強い甲羅のおかげで敵なしであり、それに加えその目には催眠効果があるため倒すことができない、というのです。
サポ・フエルソを殺す唯一の方法は「火」であぶり、灰になるまで焼くしかないといわれています。
さてこのカエル、最低でも20世紀初頭からは知られており、パラノーマルな催眠効果の特徴を除けばなにか元になる生物がいてもおかしくはありません。
また、その正体をカエルと見るかカメと見るかでも違ってきます。
考えられる既知生物のひとつはこの生物の民間伝承が伝わる地域に生息するヘルメットガエル (Calyptocephalella gayi) です。
(ヘルメットガエル)
(image credit by Wikicommons)
以前に紹介したことがあるので、知っている人は知っているでしょう。
UMAみたいな名前をしていますが、実在するヒキガエルです。
オタマジャクシで15センチ、成体のメスは32センチの記録があるゴライアスガエルに次ぐ世界第二位の巨大ガエルです。
頭骨がヘルメットのように頑丈で、また非常に獰猛で知られ魚類・両生類・爬虫類・哺乳類すべてが捕食対象、ヘルメットガエルはカエル (frog) ではなくヒキガエル (toad) であり、まさに「強いヒキガエル」といえます。
UMAとしては未発見のスッポンを挙げておきましょう。
スッポンは南米には生息しておらず、その吻部が突き出た特異な頭部の形状は両生類的であり、スッポンを知らない人が見ればカエルに平らな甲羅がついているように錯覚するかもしれません。
(参照サイト)
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スッポンの鼻の穴が目に思えてしまうのは私だけでしょうか…
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