2020年2月27日木曜日

人間サイズの巨大ヒヒ ~ ディノピテクス・インゲンス


■人間サイズの巨大ヒヒ ~ ディノピテクス・インゲンス

今回はたてぃとぅてとさんから情報を頂いた絶滅巨大ヒヒ、ディノピテクス・インゲンス (Dinopithecus ingens) です、いつもありがとうございます。

ディノピテクス・インゲンスは鮮新世から更新世にかけてアフリカ南部に生息していたヒヒの絶滅種です。

属名ディノピテクスは「恐ろしいサル (terrible ape)」の意で、ヒヒとしては巨大であることに由来します。

ただし、身長3メートルの巨大類人猿ギガントピテクス (Gigantopithecus) 同様、歯や頭部の一部のわずかな骨しか発見されていないため、体重・体長については諸説あります。

一般的にディノピテクス・インゲンスの臼歯から見積もられるサイズは平均体重は46キロ、もっとも大きく推定されている体高 (四つん這いの状態) で1.5メートルです。

現世最大のヒヒ、チャクマヒヒ (Papio ursinus) のオスの体長はWikipedia英語版によれば最大で1.15メートル、45キロ (平均31.8キロ) ということであり、ディノピテクス・インゲンスの平均サイズと大差ありません。

そんなんで本当に体高1.5メートルもあるのかと疑問に思ってしまいます。

チャクマヒヒの最大サイズは平均の約1.5倍 (1.41倍) にもなることから、ディノピテクス・インゲンスの平均体重も同様に1.41倍すると約65キロとなります。

最大サイズがどれだけ平均から偏移するかは分かりませんが、65キロともなればチンパンジー (Pan troglodytes) の大柄な個体ほどあります。

チンパンジーほど全身筋肉ムキムキでないヒヒであれば体長はチンパンジーよりも大柄になる可能性が高いと言えます。

というわけで、絶滅種・UMAは大きいサイズを採用するこのサイトの特性上、夢を持ってディノピテクス・インゲンスの「最大個体サイズ」は体高1.5メートル (以上) 説を採用したいと思います。

ただし、一般的に言われる体高1.5メートルという説は (現時点では) 平均サイズとしては大きすぎるような気がします。

臼歯はキイロヒヒ (Papio cynocephalus) に酷似していることから食性も近いものと推測されています。

つまりは、果物、昆虫、種子、樹皮、げっ歯類、それに鳥とあらゆるものを食べていたことを意味します。

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1 件のコメント:

  1. 依頼した種ですね。ありがとうございます。
    アフリカの博物館に雄の頭蓋骨があるようなのでいずれそちらにメールで問い合わせてみようかな?と考えています
    結果が出たら自分のサイトで報告するかもしれません

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