2020年4月24日金曜日

1922年、群衆が見た怪生物 ~ リムリック・シー・モンスター

(スティーブン・オゴーマンによるスケッチ)
(original image credit by FaustianFantasy)

■1922年、群衆が見た怪生物 ~ リムリック・シー・モンスター

「船長!すぐ来てください!」

スクーナー船の船長ヒュー・ショー (Hugh Shaw) 氏がクルーに呼ばれデッキに上がるとそこには信じられない光景が広がっていました。

「デッキに着いたときには川の両岸は人で溢れていたんです。

本でしか見たことのない怪物 (シー・モンスター) をみんな見入っていたんです。

そいつは大きさも形もそうですね、、、小さな潜水艦といった感じで、わたしの船のすぐそばを泳いでいたんです。

巨大で黒光りしていて、そして長い首をしていました。

誇らしげに直立させたその首はまるで白鳥のようで、少なくとも12フィート (約3.6メートル) はありました」

首の先についた小さな頭部を左右に振り、光り輝く目は警戒しているように見えました」

これは1922年7月21日にアイルランドのリムリック (Limerick) で目撃された巨大水生生物、リムリック・シー・モンスター (Limerick sea monster) です。

「首から後方10~12フィート (約3~3.6メートル) ぐらいに円錐形の巨大な黒い「コブ」が確認できました」

細長い首のくだりさえなければ汽水域に紛れ込んだクジラかサメ、もしくは大きめのイルカ等でも説明が付きそうです。

しかしそうはいきません、「白鳥のような」長い首を持っていたからです。

(18世紀に描かれた謎のクビナガアザラシ(上))

ネッシーの正体として稀に「未発見の首の長い鰭脚類 (特にアザラシ)」が語られることがありますが、これはどうでしょう?

クビナガアザラシはネッシーの正体としてではなく、17世紀から存在が語られる謎の海生哺乳類です。

しかし船長の証言によれば首だけで3~3.6メートル、首の長さだけで通常のアザラシの体長を超えてしまうことを考えると少々厳しいかもしれません。

なにか手がかりはないでしょうか?

ショー船長の話を聞いた限り目撃証言多数のはず、であれば彼の目撃証言を補強する人物はいないのか?

長らくそのような人物は現れませんでした。

しかしリムリック・シー・モンスターが目撃されて半世紀以上経った1974年、 スティーブン・オゴーマン (Stephen O'Gorman) なる人物がスケッチとともに当時の様子を語ったのです。

地元紙、リメック・リーダー (Limerick Leader) に送付した手紙によれば、オゴーマン氏は当時10代であり、その騒ぎが起きた最中、友人たちとシャノン・ストリートでハンドボールを興じていたといいます。

膨れ上がる群衆に気付いたオゴーマン氏もそれに加わると、シャノン川をゆっくりとサルスフィエルド橋 (Sarsfield bridge) に向かって泳ぐ怪物を目撃したのです。

ショー船長の証言と一致するように、その怪物はキョロキョロしていたといい、現存するリムリック最古のスポーツクラブ、リムリック・ボート・クラブ (Limerick Boat Club) の辺りまで来るとUターンしたといいます。

自治区の兵士たちは威嚇で銃を放ったといいます。

この二人の目撃証言を聞いた限り、少なくとも現存する既知生物に似たような生物は見当たりません。

とても不思議な目撃事件です。

(参照サイト)
Welcome to Hector’s House

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1 件のコメント:

  1. 普通に潜水艦の目撃情報じゃないのかな?時代的には秘密兵器の時代だし。

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