■1990年代に発見された謎の昆虫 ~ サッカーズ
「世界の謎と不思議」(平川陽一著) でしか見たことのない昆虫系UMAを紹介しましょう。
後述するように、日本発でない可能性はありますが、日本限定UMAとして扱います。
同書にて「足に吸盤のある奇怪な『昆虫』」というタイトルと共にサカダチコノハナナフシ (Heteropteryx dilatata) らしきモノクロのピンぼけ写真1枚が記事と一緒に掲載されていますが、特にキャプションはなく本文となんら関係のない写真の可能性もあります。
(サカダチコノハナナフシ)
(image credit: Wikicommons)
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「科学史の上でではまったく新種の動物が発見されることがある。
最近科学者たちを仰天させたのは、外見はなんとも気味が悪い動物で、脚は六本で、巨大な昆虫のように見える動物だ。
しかし、この動物の足の先端には、吸盤が備わっている。
英国王立動物虐待防止協会のジョン・ポール監督官でさえ、イギリスの野原で発見されたこの奇怪な動物を見て、背筋がゾーッとしたという。
全長12.5センチのこの動物の正体について、熱心な科学者たちはいろいろな角度から研究を続けている」
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とのことです。
特に名前はなく「足に吸盤のある奇怪な昆虫」と呼ばれているのでサッカーズ (Suckers) とでも呼んでおきましょう。
この本の発行日は1993年7月1日となっているので「最近」というのは1990年前後を指しているということになるでしょう。
体長12.5センチとは昆虫としてはかなり巨大ですね。
興味深いのは足の先端に吸盤が備わっている点です。
カナダの未確認動物学者ザック・アンテル博士 (申し訳ありませんが聞いたことないです) によれば「問題の動物の写真や、入手できる限りの情報から判断すると、この動物は別の世界からやってきたものではないかと思われる」と衝撃の発言を遺しています。
体長が中途半端な12.5センチという表記は5インチのことなのでおそらくソースは海外からのものと思われます。
ただ、あまり具体的でない文面からどういった形状・体色の昆虫かが伝わってこず、詳しいことが分かりません。
さらに残念なことにこの昆虫についていかなるソースも、そして未確認動物学者ザック・アンテル氏の情報も発見できず、これ以上詳しいことは分かりません。
なにか手掛かりはないかと英国王立動物虐待防止協会 (英国動物虐待防止協会, RSPCA) のジョン・ポール (John Paul) 氏も探してみましたがこちらもヒットせず。
(ヒヨケムシ)
(image credit: Wikicommons)
見た目が奇妙で、足に吸盤を持つ生物としてキャメル・スパイダーことヒヨケムシ (Solifugae) がいます。
最大種のサメヒヨケムシの仲間、ガレオデス・アラブス (Galeodes arabs) は15センチメートルに達し、候補にしたいところですが、ヒヨケムシの仲間は脚が10本、どう転んでも6本と誤認するとは思えません。
この謎の虫、謎のままです。
(参考文献)
世界の謎と不思議 (平川陽一著)
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マンモスチキンといい、昔は創作系が多かったですね…その中に本物があるかもというロマンがあるけど笑
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