2022年9月9日、アメリカ、フロリダ州のエッジウォーターにあるメナード・メイ・パーク内、この公園内を走るインディアン・リバー (Indian River) で巨大な生物が泳いでいる姿を撮影することに成功しました。
撮影したのはボストン・ホエラー社でボート製作に従事するジョー・テイラー (Joe Tiller) さん。
この日は奥様のエイプリル (April) さんとボートに乗って休日を楽しんでいました。
「この辺りでマナティーを見かけることはそう珍しいことではありません。
ですが今回のそれは見た目が全然違います!
肩の筋肉たるやまるで雄牛のようでしたから。
水中に入ったクマが肩をぐるぐる回しているかのようでしたよ。
ですけど毛もありませんし、頭も手も足も、なにも見えなかったんです」
テイラー夫妻のボートの近くを巨大な黒い塊が前後に収縮するような動きで通り過ぎていきます。
背中しか見えていませんが、実際に目撃したジョーさんの見積もりで全長は12~15フィート (約3.6~4.5メートル) ぐらいとしています。
夫妻はフロリダに住んでまだ5年と、それほど長くはないですがマナティーは見慣れており、この生物はマナティーではないと断言しています。
そしてこの生物がマナティーでないと断言したもう一つの理由に、「唸り声」をあげていたことを挙げています。
(image credit by Wikicommons)
夫婦は フロリダ鳥類・野生動物保護団体 (Florida Birds and Wildlife Facebook) のフェイスブックに動画を投稿し、この生物の特定を依頼しましたが現時点で明確な回答は得られていないようです。
しかし、、、この動画内の生物が既知動物であると仮定した場合、目撃された場所、大きさや皮膚の質感、そして動き的にマナティー一択となります。
アメリカに生息するのはアメリカマナティー (Trichechus manatus) で、アンティルマナティー (Trichechus manatus manatus) とフロリダマナティー (Trichechus manatus latirostris) の2つの亜種に分けられます。
アメリカマナティーの最大体長は15フィート、3.649ポンド (約1.655キロ) ということなので、ジョーさんの見積もりが正しいとすれば、アメリカマナティーの最大体長ぐらいあったということになります。
気になる「唸り声」ですが、少なくとも動画内では確認できません。
マナティーは鳴きますが、唸り声 (grunting) という感じではありません。
マナティーの鳴き声は甲高く、「唸り声」にもいろいろあると思いますが、それが一般的に認知されている「唸り」というのであればマナティーのそれは当てはまらない感じはします。
また、確かにその動き (泳ぎ方) はマナティーの泳いでいる姿には見えませんが、この謎の生物のすぐ後ろに水鳥が我関せずという感じで呑気に立っていることから、かなり水深が浅いことが分かります。
マナティーはエサでも探しているうちに間違ってかなりの浅瀬に入り込んでしまい、おそらくは腹部が完全に川底に接してしまっているようで、そこから抜け出そうともがいている可能性があります。
その証拠にある程度の水深が確保できると動きはスムーズになり、水中に没して消えてしまいます。
一種の座礁状態、つまり川底をはいつくばってイモムシのように歩いている感じです。
気になる「唸り声」は川底に体を擦って移動した際に出た音だったのでは?
上下に体をくねらせる動きはイルカやクジラ等の哺乳類的な動きです。
頭部を完全に水中に没す泳ぎ方や皮膚の質感から、クマを含めた陸生の野生動物とは思えません。
というわけで、撮影者のジョーさんは否定しているものの個人的には既知生物であればやはりマナティーかな~、そうでなければ新種の巨大水生哺乳類だったらいいな、という見解です。
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