空から魚やカエルといった異物が振ってくることをオカルト用語でファフロツキーズ現象といいます。
(ファフロツキーズ現象の詳細はこちらの記事を参照ください)
過去の事例で「3日3晩、魚が雨のように降り続けた」到底信じがたいものも含まれますが、大規模でないものであればわりと頻繁に起きており、決してオカルト的現象ではなく事実です。
空から生物が降ってくるなんてオカルトファンに限らず興味を引く現象です。
ただし、実際に異物が降っている状況を目撃されることは極めて少なく、降った後、つまり地面のいたるところに異物が散らばっているのが発見され、魚やカエルが空から降ってきたのだろうと結論付けられたものがほとんどです。
降ってくるものは大抵、魚やカエルですが、ノルウェーでは珍しいファフロツキーズ現象の記録があります。
2015年4月、ノルウェー南部ベルゲン郊外にスキーに出かけた生物学教師カルスタイン・エルスタッド (Karstein Erstad) 氏は、雪の上に数千匹というミミズが散らばっているのを目撃したのです。
なんらかの地中のアクシデントにより雪の上に現れたのでは?と思うかもしれませんが、発見時のその場の積雪は50~100センチ、地中で何があったにせよそんな分厚い雪の中をミミズが表面まで登ってくるとは考えにくいことです。
エルスタッド氏がそのミミズをつまみあげてみると驚いたことにミミズは動き出したというのです、つまり生きていたのです。
エルスタッド氏がマスコミにこの話をすると、同様の現象がノルウェー南部から続々と報告されました。
これをもって、ノルウェー南部にはミミズの雨 (earthworm rain) が降ったと結論付けられました。
アースワーム・レインは事実でしょうか?
(image credit by Karstein Erstad)
かなり広範囲からの情報、おそらくこの現象 (雪上に多くのミミズが散らばっている) 自体は嘘ではないと思いますが、ミミズが空から降っている状況を目撃した人はいません。
ミミズが空から降ってきた場合、雪の表面が固ければミミズは傷つき、死ぬことも考えられます。
逆に雪の表面が柔らかければミミズは雪の中にめり込むことでしょう。
この点についての検証は特にないため判断できません。
あまりに広範囲であることから愉快犯の可能性は低いとしても、ミミズが降ってきたのを目撃している人はおらず、また雪の固さも検証していないことから自然現象だとしても空から降ってきたのではなく、なんらかの異常行動で地面を抜け出し雪をかいくぐって雪上に現れた可能性も否定できないでしょう。
ミミズの雨が降ったと結論付ける前に本来はもう少し検討する必要がありそうです。
(参照サイト)
The Local
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