■沖縄県の水釜漁港に棲息するという謎の超絶巨大ウナギ ~ イシチウナギ
さて今回は沖縄県の水釜漁港 (みずがまぎょこう) に棲息するという巨大ウナギ、イシチウナギ (Ishichi eel)。
水釜漁港自体が土地勘ゼロな上にネットで見てもよく分からず、中頭郡嘉手納町 (なかがみぐん・かでなちょう) 水釜にある漁港を指しているのでしょうかね、土地勘ある人、是非教えてほしいです。
さて「本当にいる世界の『未知生物』案内」(天野ミチヒロ著) によれば、1980年代、この漁港で体長3.5メートル、体重11キロもある巨大なウナギが捕獲されたといいます。
なんでも、そのウナギは汽水域に棲息する「イシチウナギ」という種だというのです。
イシチウナギ?
聞いたことがないですがオオウナギの地方名であったり、この地方のオオウナギの大型個体の呼び名でしょうか?
ここら辺も知っている方がいたら教えてほしいところです。
日本に棲息するウナギはオオウナギ (Anguilla marmorata) とニホンウナギ (Anguilla japonica) の2種です。
カワヤツメ (Lethenteron japonicum) 等のヤツメウナギやタウナギ (Monopterus albus) とウナギと名前の付くものは他にもいますがウナギではありませんし、淡水棲でそこまで大きくなりません。
オオウナギは名前に違わずニホンウナギよりも大きく (というかウナギ最大)、特にメスは巨大で、最大2メートルオーバー、20キロの記録があります。
熱帯性の強いウナギで生息地の北端は日本です。
他のウナギのように背が真っ黒ではなく、黄色味を帯びた「まだら模様の小さな斑紋」があることから英名は「オオマダラウナギ (Giant mottled eel)」です。
寿命も長く (最大40年以上)、汽水域も好むことからイシチウナギと共通点もあります。
イシチウナギはこのオオウナギよりもはるかに大きく、シーサーペント級の巨大ウナギということになります。
まぁイシチウナギの候補はやはりオオウナギの巨大個体ですかね。
ウナギではなくアナゴなんかもあり得ますかね、クロアナゴ (Conger japonicus) の最大個体であれば2メートルを超すともいわれていますしね。
(ドクウツボ)
(image credit: Wikicommons)
ウツボも含めればドクウツボ (Gymnothorax javanicus) は3メートル超も期待できます。
さて、同書ではこの巨大ウナギに関連した話も添えられています。
鹿児島県に属する甑島列島 (こしきしまれっとう) のひとつ、上甑島 (かみこしきしま) にある鍬崎池 (くわざきいけ)にも7メートルの巨大ウナギが棲息している噂があるといいます。
海がすぐ目と鼻の先にあるにもかかわらず、この鍬崎池は塩分濃度が低くほぼ淡水だといい、しかもウナギも棲息しているといわれ巨大ウナギの噂もあながち完全なデマではなさそうです。
ただ逸話として、水から上がって首をもたげて威嚇したりウサギ (ウナギじゃないですよ) を丸呑みしたりしたといい、確かにウナギは長時間陸に上がることはできる上、獲物を狩るときは獰猛であるものの、陸上で首をもたげ陸棲生物を襲うとはなかなか考えられず、こちらの逸話に関しては水中から這い出た大蛇の誤認かもしれません。
さて話を戻しましょう。
イシチウナギの正体については、仮に本当にウナギだとして、かつ既知生物に限定すれば先に述べたようにオオウナギの超絶巨大個体一択でしょう。
ですが、多くのシーサーペントの正体も巨大なウナギか未知のオオウナギの可能性が示唆されていることから、イシチウナギはウナギという範疇にとどまらず、シーサーペントの一種と考えるとさらに興味が湧きますね。
(参考文献)
「本当にいる世界の『未知生物』案内」(天野ミチヒロ著)
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