■蛭子能収さんの兄が釣り上げた恐竜 ~ 長崎の怪物 (ナガサキ・モササウルス / 長崎モササウルス)
今回は、以前に佐尾鼻の怪物でコメント頂いたUMA、長崎の怪物 (Nagasaki monster) です。
2009年10月23日に放映された「さんま&くりぃむの第4回芸能界(秘)個人情報グランプリ」内で語られたもののようです。
タレントの蛭子能収さんの兄で漁師の蛭子孝助さんがまだ17歳だった1958年のころ、体長3~4メートルもある腐敗した「恐竜に似た生物の死骸」を釣り上げたといいます。
未見のため釣り上げたシチュエーションはよく分からないのですが「恐竜を釣り上げた漁師」という風にテレビでは紹介されたようです。
テレビで「恐竜」と呼ぶ生物は、恐竜に加え恐竜と同時代に生きた巨大海生爬虫類や翼竜も含むので字義通り恐竜という意味ではなく、おそらくモササウルス等の海生爬虫類を指しているものと思われます。
(目撃スケッチ)
(image credit: Kosuke Ebisu)
ラフな目撃スケッチもあり、体型は頭部が大きく尾に向かって極端に先細りのオタマジャクシ体型、後頭部から背中にかけて数個の大きな三角形の背ビレを有します。
また口から牙をのぞかせ、四肢もしくは4つのヒレを持っており、確かに魚類というよりは爬虫類に近いようには見えます。
但し、これが恐竜や巨大海生爬虫類に見えるか?というとそれもなかなか疑問です。
UMA研究家の山口敏太郎さんはコメントを求められモササウルスの可能性を示唆したといいますが、おそらくテレビ向けのリップサービスでしょう。 (ナガサキ・モササウルス)
目撃スケッチはモササウルスとかけ離れたプロポーションをしています。
さてこの生物はなんだったのか?
既に死んで腐敗も進行していたといい生前の姿とはだいぶ異なっていた可能性はあります。
それに放映当時で50年前の回想をしていることからどこまで正確に覚えていたかは定かではありません、テレビの演出も入っていそうですしね。
体長は3~4メートルと大きいことは大きいですが魚類やクジラ等、大きさ的に候補になる現生成物はたくさん存在します。
腐敗によりプロポーションが崩れていることから、ベルーガ (Delphinapterus leucas) やゴンドウクジラ (Globicephala) の仲間をはじめハクジラ類は全体的に候補になりえると思います。
魚類としてはゴライアス・グルーパーことイタヤラ (Epinephelus itajara)、ジャイアント・グルーパーことタマカイ (Epinephelus lanceolatus) なんかは割と似ているかと思います。
大きさ的にも前者が最大体長2.5メートル、後者が3メートルと最大クラスであれば十分候補となりえます。
(メガマウス)
(image credit: Wikicommons)
また、現在でも珍しいですが当時としては特に珍しかったメガマウス (Megachasma pelagios) も候補として推しておきます。
背ビレはまったく違いますが頭部を含め全体的なシルエットはイタヤラやタマカイよりも似ており、また最大体長7メートルというのも魅力的です。
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