■日本近海で目撃された巨大な古代魚 ~ クリアリーズ・フィッシュ
日本近海で外国人によりたった1度だけ目撃されたという謎の魚類、クリアリーズ・フィッシュ (Cleary's fish)。
1992~1993年ごろ、日本の南東沖の太平洋でマイク・クリアリー (Mike Cleary) 氏によって、石油掘削施設の調査時、水深1700フィート (約520メートル) の地点で潜水艇の中から目撃されたといわれています (実際には2人による潜水だったようです)。
謎の生物は潜水艇に興味を持ったのか幾度か潜水艇の周りを旋回したといいます。
クリアリー氏による観察によればその魚の体長は体長は約25フィート (約7.5メートル) と巨大、頭部形状はタツノオトシゴに似ているもののバラクーダ (Sphyraena barracuda) のような鋭い歯が並んでおり、目はウシのよう、頭部から8フィート (約2.4メートル) ぐらいのところに4フィート (約1.2メートル) もある「腕」のような胸鰭がありました。
体の後部はあまりはっきり確認できなかったものの尻鰭 (腹鰭かもしれません) も「脚」のようであり、尾鰭はなかったように見えたということです。
実際、クリアリー氏は「胸鰭」「尻鰭 (もしくは腹鰭)」をヒレではなく「四肢」と表現しました。
体色ははっきりせず、光の乏しい深海ということもあり見える角度で異なったといいます。
全体的なシルエットからの印象はウナギのようだった、という発言から、幾分細長い形状だったのでしょう。
この目撃談は動物学者であり未確認動物学者のマルコム・スミス (Malcolm Smith) 氏が目撃者であるマイク・クリアリー氏から直接聞いた話だといいます。
クリアリー氏は当時で既に25年以上のダイビング歴をもつベテランダイバーであり、多くの海洋生物に造詣が深いことから既知の魚類を誤認したとは思えないということでした。
この魚は一体?
クジラやサメを除けば5メートルを超す海洋生物はほとんどいません。
しかも彼らはクリアリー・フィッシュとはあまり似ているとは思えません。
既知の魚類で一番あり得るのはやはりリュウグウノツカイ (Regalecus russellii)、古来よりシーサーペントの誤認の最右翼の魚類です。
頭部の形状を考えるとチョウザメの方がより近いですが、基本淡水と汽水域をテリトリーとするチョウザメが深海まで旅するとはちょっと考えにくいところです。
そこで頭部が「タツノオトシゴ」という点は全く似ていないものの、四肢のような鰭を持つことからシーラカンスのような肉鰭類 (にくきるい) の可能性が示唆されています。
既知種に合致する生物がいないので、UMAの醍醐味、絶滅種の生存説を考えてみましょう。
絶滅種を含む史上最大の肉鰭類といえば (現時点では) リゾドゥス (Rhizodus)。
リゾドゥスは恐竜が現れるはるか昔の石炭紀に棲息していた巨大な魚類でリゾドゥス・ヒベルティ (Rhizodus hibberti) は体長が5~7メートルもあり、当時の頂点捕食者でした。
意の中の内容物から岸に近付いた陸棲の四肢動物も捕食していたと考えられています。
ただまあ残念なことに海ではなく湖や大きな河川に棲息する淡水棲の魚類でということも付け加えておきましょう
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