■19世紀に3頭狩猟された謎のチーター ~ ウーリー・チーター
チーターと聞いて思いつくことは?
ほとんどの人は「足が速い」の一択に違いありません。
ここで「毛深い」と答える人はどうかしています。
が、今回はそのどうかしている毛深いチーター、ウーリー・チーター (Woolly cheetah)、南アフリカ共和国で目撃されたUMAです。
英名でウーリーとつくものにはウーリー・マンモス (Woolly mammoth) ことケナガマンモス (Mammuthus primigenius) やウーリー・ライノセラス (Woolly rhinoceros) ことケブカサイ (Coelodonta antiquitatis) が有名です。
どちらも絶滅してしまいましたがウーリーとは簡単に表現すると「毛深い」という意味です。
(ケブカサイ)
(image credit: Wikicommons)
そういうわけでウーリー・チーターは「毛深いチーター」という意味になります。
和名を当てるとすればケナガチーターとなるでしょうか。
この生物は19世紀末、南アフリカ共和国のビューフォート・ウェスト (Beaufort West)で立て続けに目撃・狩猟され、当時イギリスや南アフリカ共和国の博物館に標本が送られています。
このチーター、単に毛深いだけではありません、通常のチーターより体がずんぐりとしており四肢も太く短いといわれています。
本当にそうであればチーターの売りであるスピードが殺されてしまう可能性があり大いに疑問です。
集団で狩りをするとか食性が異なるとか生態自体が全く違うかもしれません。
但しこれについては毛が長いことによりそのように見えていただけではないか?といわれています。
特に首周りの毛が長くタテガミを形成しており尾も太かったといいます。
体色は青みがかった淡いクリーム色、そこに通常のチーターと同様の暗褐色の斑紋が体全体を覆います。
このチーター、19世紀末に少なくともビューフォート・ウェストで3頭ほど狩猟されケナガチーター (Felis lanea) と新種として扱われましたが頭骨等を調べたところ既存のチーターとの差異が見つけられませんでした。
おそらく劣性遺伝による長毛種として産まれただけに過ぎないのではないか?と考えられるようになり、その後に目撃がないことから一頭のメスから産まれた突然変異の兄弟姉妹だったかもしれないともいわれています。
逆に言えば今後も突然変異的に誕生し目撃されるかもしれません。
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