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2025年5月12日月曜日

【涙腺崩壊】ミスターGとジェリービーン ~ その後


■【涙腺崩壊】ミスターGとジェリービーン

今回は残念ながら (?)、皆さんの大好きな化け物も怪物も出てきません。(笑)

紹介したUMAの総数も安定してきたので、旧サイト同様、UMA以外の話もちょくちょく取り上げていきますね。

タイトルの【涙腺崩壊】は単なる煽りですが(笑)

これは2014年の話。(※動画は本文の最下部にあります)

日本でもペットの飼育崩壊 (多頭飼育崩壊) はたまにニュースになりますが、もちろん海外でもそれは頻繁に起きています。

その飼い主たちも決して当初から虐待・ネグレクト (飼育放棄) を目的として飼ったわけではないものの、適切な避妊手術を怠ったり、その他理由で飼育する資金が底をつき、結果的に虐待、特にネグレクトに繋がってしまうことがあります。

アメリカ、カリフォルニア州のとある民家で、数十匹の犬と3頭の家畜が劣悪な環境下で飼育されていると通報がありました。

アメリカの動物愛護団体のアニマルプレイス (Animal Place) が保護へ向かうと、飼い主はたった一人の女性、自分の身の回りの世話すらできない状態の人物であったといいます。

3頭の家畜のうち、白いヤギのミスターG (Mr.G) とロバのジェリービーン (Jellybean) が今回の主役。

数十頭の犬たちならまだしも、ヤギとロバは同種の仲間がおらずお互いに孤独でした。

そのせいか、ミスターGとジェリービーンは保護時、とても仲睦まじかったといいます。

犬たちと共に彼らも保護され、次々と受け入れ先が決まっていきます。

アニマルプレイスはヤギの飼育経験はありましたが、ロバを飼育したことが無かったためジェリービーンは他の保護団体が受け入れることになりました。

まあ離れ離れになってしまうものの、ネグレクトから解放され、動物好きのスタッフたちによって残りの人生を過ごせるのです。

新たな、そして幸せな人生のスタート。

(寝込んでしまうミスターG)
(image credit: Animal Place)

、、、と思いきや、ヤギのミスターGは保護されてから元気が瞬く間になくなり、飼育小屋の隅に寝そべって絶食。

環境が良くなったとはいえ、急激な環境変化についていけてないのだろうと当初思われていました。

しかしヤギの大好物を色々試しましたが一向に食べる気配はなく、一日中小屋の隅で寝そべっているだけ、そしてとうとう絶食してから6日も経ちました。

このままでは死んでしまいます。

アニマルプレイスがミスターGとそして仲の良かったジェリービーンについて動物管理官に詳細を尋ねると、どうやらふたりは最低でも10年は一緒に暮らしていた事実が分かりました。

確かに保護時も仲が良かった、、、もしやジェリービーンが恋しいのでは!?

アニマルプレイスのスタッフがジェリービーンの保護施設を訪れ、往復14時間かけてミスターGの元にジェリービーンを連れてきました。

(ジェリービーンの車の到着に気付き出迎えにきたミスターG)
(image credit: Animal Place)

(image credit: Animal Place)

(image credit: Animal Place)

するとどうでしょう、ジェリービーンを乗せた車が到着するや、6日間も寝込んでいたミスターGは跳ね起きると、まだ姿も見えないジェリービーンの元へと走っていきます。

ミスターGはまるで仔犬のように尾を小刻みに振り、小さな体を喜びて爆発させました。

ネグレクト環境において、お互いに同種の友達はおらず、お互いだけが心のよりどころだったに違いありません。

そしてジェリービーンに十分甘え終わると、再開から僅か20分でミスターGはご飯を食べ始めました。

本当に仲が良かったのです。

二人ともお幸せに!



、、、と、旧サイトではここまででしたが、、、

元気を取り戻したミスターGは本来のヤギの姿を徐々に取り戻していったといいます。

つまり本物の仲間たち、他の保護されたヤギたちと過ごす時間が次第に増えていったのです。

一方、ジェリービーンはというと?

ミスターGとはうまく行っていたものの、ミスターG以外のヤギたちにとってジェリービーンはただのロバ、ヤギたちの仲間に入れてもらえませんでした。

孤立し始めるジェリービーン。

ですが、シェルターが保護ロバのジュジュベ (Jujube) を迎え入れると、ふたりはすぐにとても仲良くなり、こちらも同種間での友好関係を深めていったといいます。

さてそれから月日は流れミスターGは保護ヤギたちのボス格となり新参者のヤギが来てもけんかすることなく快く受け入れ、素晴らしい余生を送っていました。

しかし保護された時点で少なくとも10歳、、、ヤギの寿命は長くてせいぜい15歳 + α、、、

保護された10歳の時点で既にかなりの高齢。

徐々に運動機能は低下し、後に癌も見つかると歩行もままならない状態となりました。

、、、保護されてから6年後の2020年1月、アメリカの動物福祉に多大な注目と影響をもたらしたミスターGは、この世に、そして親友ジェリービーンに、静かに別れを告げました。



(参照サイト)

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4 件のコメント:

  1. こういうその他ジャンルのやつも目次から一覧で見れると嬉しいです。作る負担は凄そうですが

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    1. コメントありがとうございます。
      そうですね、すべてのジャンルのインデックス作っていないのですよね、並び順とか、タイトルとか難しくどうしようかなと。
      創ること自体はそれほど大変ではないので、考えておきますね。

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  2. 感動的なお話ですね

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    1. こめんとありがとうございます。
      涙腺崩壊とまではいかずとも、需要があったことが分かり大変うれしいです。(笑)需要があるならまたこのジャンルも書きますね。

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