■第二次大戦に目撃された ~ 沖縄の巨大人喰いガニ
日本のUMA本だけで知られる海外のUMAがいますが、逆に海外だけで知られる日本産のUMAも存在します。
今回は「沖縄の巨大人喰いガニ」を紹介しましょう。
この巨大ガニは第二次大戦中の1945年、いわゆる沖縄戦 (同年3月26日~9月7日) 後に、日本兵によって目撃したとされるものです。
噂によれば、海岸線からマングローブにかけて多数生息したといい、兵士の死体に群がり屍肉を食べているところを目撃されました。
それって単にヤシガニ (Birgus latro) を見たのでは?
ヤシガニは陸棲最大の甲殻類であり食事は貪欲、なんでも食べます。
「人 (水死した人) を喰う甲殻類」と聞くと日本ではシャコ (Oratosquilla oratoria) を思い浮かべる人が多いようですが、シャコに限らず他の甲殻類も、いや、甲殻類以外だって屍肉を食ますし、もちろんヤシガニだって例外ではありません。
「人食いヤシガニが未解決の歴史ミステリーを解く」の記事でもちょっと触れましたが、伝説の女性パイロット、アメリア・イアハートが失踪したのはヤシガニに食べられてしまったからでは?なんて推測もあるぐらいです。
まあそういうわけでヤシガニこそ、その「沖縄の巨大人喰いガニ」の正体ではないか?というのはとても論理的です。
が、絶対に違うのです。
そのカニたちはとても脚が長く、脚を広げた大きさが2~4メートルもあったというからです。
その姿はクモに似ていたといいます。
ヤシガニは非常に大きく重く、最大クラスは4キロに達します、が、ゴロッとした体型で脚もそれほど長くありません。
脚を広げた長さが2~4メートルでクモのよう、、、となると、、、そう、タカアシガニ (Macrocheira kaempferi) に違いありません。
(タカアシガニ)
(image credit: Wikicommons)
彼らの最大クラスは約4メートル、体重も約20キロ、伝えられる姿も大きさもまさに「沖縄の人喰いガニ」です。
が、しかし、、、
彼らは基本深海生物であり産卵期に比較的浅瀬に上がってくることはあるものの陸に上がることはありませんし、なんかの拍子で上陸したとしてもその巨大な体躯を浮力のない陸上で駆使することは叶いません。
と、まあUMAですから当然と言えば当然ですが、既知生物にその候補となりえるものは存在しません。
姿はタカアシガニ、生態はヤシガニ、といった感じでしょうか
いずれにしてもこの目撃情報が本当の話だとすれば未知のそして世界最大の巨大甲殻類であることは確実です。
但し、日本兵 (もしくは地元の民間人) が目撃したといいながら、本家日本でこの話が全く知られていない、広まっていないのはなんとも不自然。
仮にこれが全くの創作だとした場合、とてつもなく多くの死者を出した沖縄戦を日本人がUMAの題材にするとは到底考えにくく、海外発祥の可能性はやはり高いといえます。
まあいずれにしてもソースが不明ということもあり、完全否定するのもまた難しく、逆に夢はあるかも?しれません。(笑)
(参照サイト)
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