■鹿のような頭部を持つ水棲獣 ~ レッドフィッシュ湖の怪物
今回はレッドフィッシュ湖の水棲獣、レッドフィッシュ湖の怪物でもいいです、特に名前は決まっていないようなので。
レッドフィッシュ湖 (Redfish Lake) は、アメリカ、アイダホ州の標高約2000メートルの高地にある高山湖です。
いかにもUMAがいそうな湖の名前ですが、これは遡上してくる大量のベニザケ (Oncorhynchus nerka) で湖が染まったことに由来します。
現在はかつてのベニザケの遡上ルート上にいくつかのダムの建設がされたため、かつてのように湖を紅く染めることはなくなってしまいました。
(ベニザケ)
(image credit: Wikicommons)
ちなみにベニザケの英名はソッカイ (Sockeye) やソッカイ・サーモン (Sockeye salmon)、和名のベニザケと同意のレッド・サーモン (Red salmon) と呼ばれ、通常はレッドフィッシュとは呼ばれません。
但し、単に赤い魚を総称してレッドフィッシュと呼ばれることからベニザケもレッドフィッシュのひとつではあり、ベニザケもそう呼ばれる場合もあります。
この湖では特に有名なUMAの目撃はありませんが、匿名の人物によって情報が頭越されました。
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1994年7月12日から1週間がかりの50マイル (約80キロメートル) のハイキングに出かけました。
メンバーは、叔父をリーダーに、彼の息子ふたりと義父、そしてわたしの5人です。
初日の月曜日、私たちはブチ湖から出発しアリス湖へ向かい、そこで一泊しました。
2日目の火曜日はツイン湖、トキサウェイ湖を経由し、エドナ湖に到着したところで一日を終えました。
3日目の水曜日、ヒドゥン湖へ向かい、そこからさらにクレイマー湖まで行ってキャンプを設営しました。
4日目の木曜日はフラットロックまでハイキングしそこで一泊しました。
そして迎えた5日目の金曜日のことです。
(レッドフィッシュ湖)
(image credit: Wikicommons)
朝早くから出発し、早朝にはレッドフィッシュ湖に到着、時間がたっぷりあったのでそこで釣りをすることにしました。
しかし残念なことに釣果はまったくでしたが、その日は暑かったのでレッドフィッシュ湖に入り泳ぎを楽しんだりしていました。
レッドフィッシュ湖の水温は少々冷たかったもののとても気持ちがよく爽快でした。
この湖はとても透明度が高いため、ずいぶん深い底の方まで見ることができます。
叔父がボートを借りてきて、わたしたちに水上スキーやチュービングを楽しませてくれました。
わたしがボートの前方で湖の景色を楽しんでいるときのことです、突如、まるで巨大な魚がそこにいるかのように水がうねりだしました。
もしもその正体が魚であったとしたらとてつもない巨魚であったに違いありません。
わたしたちは急いで岸に戻り、先ほどまでいた辺りを見渡しました。
そのうねりの正体はもしかすると自分たちのボートが作った波紋がとも思いましたが、そうではなかったのです、波紋の先にはなにかの頭部に見えるものが飛び出してきたからです。
わたしはそれを指さし、義理の兄弟に声を掛けました。
「あれはいったい何?」
彼はシカか流木じゃないか、と答えましたが、それを見ていると、その「生物」はとても長い体を持っているように見えました。
おそらく自分たちが乗っていたボートぐらいの長さはあるように見えました。
ふたりで「それ」が「泳ぐ」のを眺めていましたが、何かは分かりませんでした。
少なくとも私にはそれがウマの頭部に似ていると思いました。
やがて頭部が水中に没すると、その勢いでその生物の背中と思われる部分が水中に現れ、前方に進んでいきました。
わたしたちは湖岸に座り、またそれが水中から現れるか期待しながら見ていましたが、二度と現れることはありませんでした。
義理の兄弟もこの生物の目撃証人です。
水中に没してしまったあと、義理の兄弟にあれはいったいなんだったのだろうと何度も尋ねました。
彼は根っからの現実主義者ででパラノーマルなことは信じないタイプだったので、きっとあれは流木だったに違いない、としか答えませんでした。
しかし彼が流木と主張するものには「頭部」があり、そして波を立てて泳ぎました。
水上スキーやチュービングの最中に一度も「流木」の存在に気付きませんでした。
私はそれ以来、水鳥たちやカワウソ、ビーバーなどが泳ぐ姿を注意深く観察するようになりましたが、あのような大きな波を立てたものはいませんでした。
後になって、レッドフィッシュ湖の女性パークレンジャーにレッドフィッシュ湖で怪物を目撃したことがあるか尋ねましたが、彼女は一度もないと答えました。
どなたかレッドフィッシュ湖で同じようなものを見たことがあるという人がおられましたら、是非名乗り出てほしいです。
私はレッドフィッシュ湖に何かとてつもなく巨大な生物が棲息していると確信しています。
いつかカメラやビデオ等の機材を持ってレッドフィッシュ湖に訪れ、もう一度あの怪物に出会いたいと思っています。
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と、古い話ではありますが、こんな感じにとても詳細に書かれています。
既知のもので何かめぼしい生物は棲息しているのか?
レッドフィッシュ湖とその周辺の河川はベニザケだけでなく、サケ科の魚が数多く棲息しています。
マスノスケ (Oncorhynchus tshawytscha) ことキングサーモン、ニジマス (Oncorhynchus mykiss)、ニジマスの降海型のスチールヘッド、ブルトラウト (Salvelinus confluentus)、アトランティックサーモン (Landlocked salmon) 等々。
しかしながら「怪物」級になるチョウザメや巨大なナマズは棲息していないようです。
太平洋からベニザケ等が遡上していたことから海洋生物が川を伝いレッドフィッシュ湖に辿り着くことは物理的に可能ではあります。
しかしクジラや巨大ザメ、アザラシ等が遡上するにはあまりにレッドフィッシュ湖は遠すぎますし、ダムという防波堤もあります。
最もあり得そうなで現実的なものは、湖近隣に棲息する大型の野生動物がたまたま湖に入っていた、というものでしょう。
また、義理の兄弟が言うように流木を誤認した可能性もあります。
但し、魚類も豊富に生息していることからエサも潤沢、UMAファンとしては謎の巨大生物 (魚類) の棲息に期待したいところですね。
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