■森林火災を引き起こす、燃える燃えるクマ ~ ガンベルー
今回はガンベルー Gumberroo)、フィアサム・クリッター (Fearsome critters) のひとつです。
フィアサム・クリッターは何度も紹介していますが、北米、特に五大湖周辺で19世紀後半~20世紀初めごろにかけて、木こりたちの間で話されたホラ話が広まったもので、いわゆる民間伝承上の生物の総称です。
ある意味、UMAはその特性上、ほとんどが都市伝説ともいえますが、UMAの起源が原則、たとえそれが誤認であれ目撃談から始まっているのに対し、フィアサム・クリッターば起源がホラ話 (創造) であるという点が大きく異なります。
ただフィアサム・クリッターの起源から時間が経つにつれ、UMAとの境界線も曖昧となり、いつしかフィアサム・クリッターも目撃されるようになり、ものにもよりますがフィアサム・クリッターも通常のUMAと区別されないまでになっているものもあります (例えばビッグフット)。
そうはいってもフィアサム・クリッターはクスリと笑ってしまうような荒唐無稽な特性を持つものもが多く、今回紹介するガンベルーもそのままの姿では実在しそうもないUMAです。
さてガンベルーも見ていきましょう。
名前から行くとカンガルー (Kangaroo) に似ていますが、冒頭に書いた通り、ガンベルーはクマに似ており、またその語源も特にカンガルーとは無関係なようです。
ガンベルーは一言で表現すると「毛のない大きなクマ (に似た生物)」です。
特に皮膚が黒いことでアメリカグマ (Ursus americanus) に似ているといわれます。
ただこの皮膚の黒さは実際の皮膚の色ではなく、ガンベルーが焼け焦げた杉の巨木の洞 (うろ) に棲んでいるために、そのような体色に染まっているという見方もあります。
で、毛が無い代わりに、全身が非常に分厚い皮膚で覆われており、その皮膚たるやとてつもなく頑丈でさらに弾力性に富み、ハンターの撃った弾丸をも跳ね返すほどです。
その他、弓矢、投石、すべてに耐性を持ち、木こりたちが使う斧ももちろん無理でしょう。
ガンベルーと承知しながらライフルを撃とうものなら運が悪いとその弾丸は自分に跳ね返り、自らが命を落とすことになりかねないといいます。
つまりは人間が動物の狩りに使う道具はガンベルーの皮膚を貫通させることができないため、「人間に対し無敵」な存在です。
しかしどんな生物も完璧なものはなく、ガンベルーも例外ではありません。
ガンベルーは毛が無いにもかかわらず、とてつもなく可燃性の物質で覆われているか、体に含まれているようです。
つまりは燃えやすい。
彼らの燃えやすい体質は、火を放たれるとその場でめらめらと燃え上がるのではなく、内部爆発のようなことが起きるようです。
必ずしも人間によって引火されて命を落とすわけではなく、何かしらの拍子で彼らは引火し、人知れず銛で爆発してしまうといい、ガンベルーそのものは見ていないが、ガンベルーの爆発音を聞いた、なんて証言もあります。
ガンベルーを撮影したところ、カメラが爆発した、なんていかにもフィアサム・クリッターらしい意味不明の逸話もあります。
で、なんでこんな生物が創造されたのか?
毎年世界各地、日本も例外ではありませんが、人為的な放火に限らず、山火事は頻繁に起こるものです。
ガンベルーはその発生不明の謎の山火事を説明するために創造されたのではないか、といわれています。
UMA探しの旅は終わらない (国内外1000体以上のUMAが待っています)
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