このブログを検索

2023年2月2日木曜日

半世紀以上も人間たちを襲い続けた伝説のクジラ ~ ポルピュリオス

(original image credit : Wikicommons)

■半世紀も人間たちを襲った伝説のクジラ ~ ポルピュリオス

今回は随分と古いお話、シー・モンスターのポルピュリオス(Porphyrios)です。

古い話だからといっても、決して創作されたモンスターなどではなく「完全に」実在した生物です。

今から1500年ほど前、6世紀の東ローマ帝国。
歴史家プロコピウス(Procopius)の記録によって後世に伝えられたことから、「プロコピウスのシー・モンスター(Procopius Sea Monster)」と呼ばれる場合もあります。

― 紫色の怪物 ―


幾多の船を沈めたというこの怪物。
ポルピュリオスというニックネームは、同時代に活躍した戦車兵ポルピュリオス、もしくはギリシア神話の巨人ポルピュリオン(Porphyrion)のいずれかに由来すると考えられています。

いずれの語源にしても、元となるのは「深紫(こきむらさき)」を意味するポルフィラ(Porphyra)

そのため、この怪物の体色を表していたのではないか、とも言われています。

航海技術の未発達だった時代、シー・モンスターといえばクラーケン(ダイオウイカ等の誤認)やシーサーペント(リュウグウノツカイ等の誤認)など、深海性巨大生物が定番です。

しかし、ポルピュリオスの正体は比較的はっきりしています。

なんと、クジラです。

― ポルピュリオスの正体 ―


ただし、図版や詳細な特徴を記した文献が残っていないため、種類までは判明していません。

分かっているのは、体長45フィート(約14メートル)、体幅15フィート(約4.5メートル)ほどだったということぐらいです。

(image credit : Wikicommons/Public Domain)

候補としては、マッコウクジラPhyseter macrocephalus)とシャチOrcinus orca)が挙げられています。

現在では、おそらく前者ではないかと考えられています。

体長的には、オスのマッコウクジラだとすれば平均サイズ(16~18メートル)すら下回り、逆にメスだとすれば最大級クラス。

ちなみに、史上最大級のマッコウクジラとしては、1933年に捕獲された79フィート(約24メートル)という規格外の記録も存在します。

一方、シャチであれば14メートルという時点で完全に規格外。
通常6~7メートル、最大でも10メートル前後とされるため、まさにモンスター級です。

― 半世紀続いた襲撃 ―


ポルピュリオスが出現していたのは、コンスタンティノープル周辺海域。

(当時のコンスタンティノープル)
(image credit : Wikicommons)

黒海とマルマラ海を繋ぐボスポラス海峡周辺では、とりわけ被害が集中したとされています。

閉鎖性の高い海域だったことも影響していたのかもしれません。

襲撃の理由は不明。
しかし、標的は漁船に限らず、あらゆる船舶だったと伝えられています。

しかも、その出現は断続的ながら50年以上にも及びました。

当時の東ローマ皇帝、ユスティニアヌス1世もこの怪物に頭を悩ませ、なんとか捕獲できないかと画策していたそうです。

しかし、結局有効な手立てはありませんでした。

― 最後の日 ―


そんなポルピュリオスにも、ついに終わりの日が訪れます。

(砂浜に乗り上げてまでもハンティングするのはシャチの真骨頂ですが、、、)
(image credit : Wikicommons)

黒海でイルカを追っていたポルピュリオスは、勢い余って河口近くの浅瀬へ突入。
そのまま座礁してしまったのです。

万事休す。

巨大な体は自重で身動きが取れなくなり、それを発見した住民たちは、斧とロープを手に次々と集結。

ロープで縛り上げ、陸へ引きずり出しました。

積年の恨みを晴らすかのように、人々は斧を振り下ろしたといいます。

そして最後には、解体した肉を食べ、祝杯まで上げたのだとか。

― 本当にポルピュリオスだったのか? ―


もっとも、ここでひとつ疑問が残ります。

果たして、その座礁した個体こそ本当に「ポルピュリオス」だったのでしょうか。

確かに、その後ポルピュリオスが現れなくなったことを考えれば、同一個体だった可能性は高そうです。

しかし、もともと断続的に出現していたため、何年も目撃されない期間も存在していました。

あるいは高齢化によって既に衰弱していたのかもしれません。
もしくは、そもそも別個体だった可能性すらあります。

特に気になるのが「イルカを追っていた」という記述。

これはマッコウクジラよりも、むしろシャチ的な行動です。

さらに、50年以上も人間を恐怖に陥れた怪物としては、14メートルというサイズはやや小柄にも感じられます。

もしかすると、本物のポルピュリオスは別に存在していたのかもしれません。

1933年の79フィート級を遥かに超えるような巨大マッコウクジラが、誰にも知られぬまま海を漂い、余生を送っていた――。

そう考えると、少しだけロマンが残ります。

UMA探しの旅は終わらない (国内外1000体以上のUMAが待っています)


(関連記事)



6 件のコメント:

  1. ナムさん|・ω・*)チラ
    大変ご無沙汰してます、王里です!投稿再開されてたなんて!嬉しい😆

    返信削除
  2. あ、王里さんだ!(笑)
    ご無沙汰しております、ご家族は皆さんお元気ですか?
    ひそかに復活しておりました、是非また遊びにいらしてください。

    返信削除
  3. インフルエンザでちょっと大変でしたが、みんな元気です!そしてまた男の子1人増えて三人兄弟となっております🤣ナムさんもお元気そうで😁2年ぐらい前に、UMAファンのほうにコメントしたんですけど返事がないのと更新がなかったので諦めちゃってましたよー😭wwまた楽しみができました🤗

    返信削除
  4. ははは、僕の方も色々大変でブログをしているような状況ではありませんでした。
    今は嵐も過ぎ去って気力も戻りましたし、ブログを含めいろいろ再稼働です。是非、お子様と見てくださいw

    返信削除
  5. なるほど。それは…いろいろ大変だったのだろうというのは想像に難くないです…😣私もここ数年は色々あって闇落ちしそうでしたがなんとかやってます🤣ナムさんもご無理なさらず…。長男は結構UMA好きなので、一緒に見ます🙌

    返信削除
  6. そうですか、明るい王里家でも大変な時期があったのですね。
    生きていればいろいろありますからね、今が良ければ過去のことはもう関係ないです。

    返信削除