■殺人蛇 ~ カーペット・バイパー
― ヘビ全体と危険度 ―
1400種類以上のコウモリがいる中で、いわゆる吸血コウモリはわずか3種(ナミチスイコウモリ、ケアシチスイコウモリ、シロチスイコウモリ)しかいません。
吸血コウモリの占める割合は全体のわずか0.2パーセント程度の「超少数派」です。
それでも「コウモリ = 吸血」というイメージを持つ人は少なくありません。フィクションのドラキュラとのコラボの影響でしょう。
同じようなことはヘビにもいえます。
2900種(最大で3600種とも)ほど知られているヘビの中で、毒を持つものは600種ほど。さらにその中から人間を襲うものは約1/3の200種ぐらいといわれます。
ヘビ全体で考えると6.9パーセントほどが人間にとって危険ということです。
しかし、見た目で嫌悪する人も多いためか、「ヘビ = 毒蛇 = 危険」と考えがちです。
もちろん、ヘビだったらなんでも襲うわけではないことは覚えておきましょう。
― 最も危険なヘビ ―
一方、危険極まりないヘビも多数存在します。
有名どころでは、キングコブラ (Ophiophagus hannah) やブラックマンバ (Dendroaspis polylepis)、タイパン (Oxyuranus scutellatus) やナイリクタイパン (Oxyuranus microlepidotus) など。
ですが、彼らを差し置いてカーペットバイパー (Carpet viper / Echis carinatus) が最も人を殺しているヘビといわれます。
(カーペットバイパー)
(image credit: Wikicommons)
どれぐらい凄まじいかというと、カーペットバイパーによる死者数は、他のすべての毒ヘビによる死者数を合計した数よりも多いといわれています。
カーペットバイパーとその近縁種は現在12種知られており、インドやパキスタン、中東、それにアフリカなどに広く分布しています。
ちなみに和名はノコギリヘビ。
― 毒性よりも致命的な要素 ―
カーペットバイパーは、上記に挙げたヘビほど毒性は強くありません(それでも十分猛毒です)。体も大きい種でも1メートルを少し超す程度。見た目も他の猛毒蛇や巨大蛇と比べれば地味です。
では、なぜ死者数がそれほど多いのでしょうか?
まず、生息域が人間と重なっていること。人口の多い地域に生息するため、咬傷事故の絶対数が多くなります。
(ナイリクタイパン)
(image credit: Wikicommons)
例えば、毒蛇界最強とされるナイリクタイパン。成人100人分の致死量の毒を一咬みで注入できるといわれますが、オーストラリアの砂漠の真ん中に生息しており、人間と出会う機会は非常に稀です。
一方、カーペットバイパーは小型で夜行性。目立たず、発見が遅れることが咬まれる原因となります。
さらに、このヘビは気性が荒く、だれにでも咬みつく性格。しかも一度ならず、何度も執拗に咬みついてくるのです。
こうした理由から、カーペットバイパーが最も危険なヘビとして知られています。
日本の都市部に住んでいるとヘビの存在は意識しませんが、南アジア方面に旅行する際は、カーペットバイパーにはくれぐれも注意してください。
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