■14年間封印されたビッグフット遭遇体験
今回は、アメリカのビッグフット研究団体「BFRO(Bigfoot Field Researchers Organization)」により、2026年になって初めて報告された興味深い遭遇事件をご紹介しましょう。
事件そのものは2012年に起きていましたが、目撃した夫婦は14年間、この出来事を誰にも語りませんでした。
― 14年間語られなかった理由 ―
事件が起きたのは2012年7月。
舞台はアメリカ・ウェストバージニア州ランドルフ郡、モノンガヒラ国有林(Monongahela National Forest)内にあるオッター・クリーク原生地域(Otter Creek Wilderness)です。
夫婦はベテランのアウトドア愛好家で、自宅近くの山々を数え切れないほど歩いてきました。
当時2人は、チート川(Cheat River)の支流シェーバーズ・フォーク沿いに約88エーカー(約35万平方メートル、東京ドーム約7.5個分)の農場を共同所有していました。
川の対岸は広大なモノンガヒラ国有林で、自宅の裏山がそのままハイキングコースの入口という環境だったのです。
それほど自然に慣れ親しんだ夫婦でしたが、この体験だけは長年口を閉ざしていました。
その最大の理由は、妻が当時アメリカ連邦政府の現役弁護士として勤務していたためです。
「ビッグフットを見た」と公表すれば、法曹界や政府機関で築き上げた信用やキャリアに悪影響を及ぼしかねない――
そう考えた2人は、この出来事を夫婦だけの秘密として胸にしまい続けていました。
― 森で迷った先に現れた巨大な影 ―
当日、夫婦はビッグ・スプリング・ギャップ・トレイル(Big Spring Gap Trail)を歩いていました。
ところが、かつて森林局が管理していた頃には設置されていた案内標識が、原生地域指定後に撤去されていたため、途中で完全に道に迷ってしまいます。
近場のハイキングだからと油断し、マーク氏はバックパックからサバイバル用品を大幅に減らしていました。
数時間歩き続けても出口は見つからず、不安は次第に恐怖へと変わっていきます。
午後5時頃。
渓谷沿いの細い登山道を歩いていると、突然、右手の尾根に巨大な黒い影が現れました。
その距離、およそ100メートル。
最初に見えたのは、本体ではなく地面へ落ちた「影」でした。
夕日に照らされた尾根の上を何か巨大なものが歩いたことで、その影だけが夫婦の足元へ伸びてきたのです。
不審に思って見上げると、木々の間を横切る巨大な二足歩行のシルエットが一瞬だけ見えました。
腕、脚、胴体がはっきり確認できる、人間ともクマとも違う異様な姿だったといいます。
― ゴリラのような叫び声と木を揺らす怪物 ―
その直後、尾根の上から奇妙な鳴き声が響き始めました。
マーク氏は思わず小声で、
「……サルか?」
と妻へ尋ねます。
しかし妻は言葉を発することすらできず、恐怖に震えながら首を横に振るだけでした。
その声は約30秒間続きました。
後年、夫婦は冒険家レス・ストラウド(Les Stroud)がアラスカで聞いたというビッグフットの鳴き声を再現する映像を見ます。
そこに収録されていたゴリラのような低いうなり声が、あの日森で聞いた音と驚くほど一致していたと証言しています。
鳴き声が止んだ直後、今度は尾根の上で1本の木が激しく揺れ始めました。
高さ約6メートルほどの細い木が、風では到底あり得ないほど大きくしなり、周囲の木へ何度も叩き付けられていたのです。
BFROの調査員によれば、この「木を激しく揺らす行動」は、ビッグフットが縄張りから侵入者を追い払う際によく報告される典型的な威嚇行動と一致するといいます。
夫婦は、この叫び声と木を揺らす行動が、自分たちへ向けられた警告だと直感しました。
2人は尾根から目を離さないまま、その場を足早に離れます。
― 「二度とあの森へは行かない」 ―
ようやく森を抜けた夫婦がたどり着いたのは、地元で「パンサー・ホロウ(Panther Hollow)」と呼ばれる谷でした。
疲れ切った2人は近くの農場で作業していた高齢の女性に助けを求めます。
遭遇した出来事を話すと、女性は驚く様子もなく静かにこう答えました。
「私はもう、あの森には入りません。あそこでは奇妙なことが起きすぎるから。」
さらに女性は、自分の息子も以前森で「何か」と遭遇して以来、ライフルなしでは森へ入らなくなったと語ります。
夫婦が現在地を尋ねると、車を停めた登山口から約17マイル(約27キロ)も離れた場所まで歩いてきていたことが判明しました。
顔色を失う2人を見ると、女性は親切にも車で登山口まで送ってくれたそうです。
ちなみに「パンサー・ホロウ」という地名自体にも、「黒い大型ネコが岩の上で寝そべる姿が目撃される」という古い伝説が残されています。
― ビッグフットは本当にいたのか ―
この事件は、BFROでは「クラスB」の目撃例として登録されています。
「クラスA」のように全身を鮮明に観察した事例ではありませんが、巨大な二足歩行のシルエット、ゴリラのような鳴き声、そして激しい木揺らしという複数の特徴が同時に記録された点は非常に興味深いところです。
また、モノンガヒラ国有林周辺では以前からビッグフットの目撃報告が数多く寄せられており、調査員も「オッター・クリークにビッグフットが一時的、あるいは恒常的に生息していても不思議ではない」と述べています。
もちろん、その正体を裏付ける決定的な証拠は見つかっていません。
それでも、社会的立場を理由に14年間も沈黙を守り続けた夫婦が、ようやく語る決心をしたこの証言は、ウェストバージニア州に残るビッグフット伝説へ、新たな1ページを加える出来事となりました。
(参照サイト)
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