■1940年代にただの一度だけ目撃された奇妙な大トカゲ ~ エチオピアオオトカゲ
今回はエチオピアオオトカゲ。
あれ?それって普通の現存するオオトカゲの名前では?ってぐらい普通ですね。
英語でジャイアント・エチオピアン・リザード (Giant Ethiopian lizard)、いかにも実在しそうな名前ですがそんなトカゲは存在しません。
エチオピア及び国境を接するスーダンで目撃されたトカゲで、いずれにしても東アフリカに棲息するトカゲと考えられています。
1940年代半ば、エチオピアオオトカゲは匿名のトロフィー・ハンターによって目撃されました。
「匿名」と聞いた時点で胡散臭い、とか、そもそもその人物は実在するのか?といった疑念を持つ人も少なくないと思いますが、少なくとも実在する人物です。
一瞬話は逸れますが「シャーロック・ホームズ」の著者として名高いアーサー・コナン・ドイル氏ですが、いわゆるオカルト系 (心霊等) にも大きな関心を示しており、UMAの話題でも時折ドイル氏の名が顔を出します。
匿名のトロフィー・ハンターは当時東アフリカに滞在していたコナン・ドイル氏の息子でUMAにも並々ならぬ関心を抱いていたことでも有名なエイドリアン・コナン・ドイル氏にこの目撃情報を話し、それによってこの謎のオオトカゲの存在が広まりました。
というわけで実在する人物であることは確かですが、目撃者が実在するのとその話の信憑性についてはまた別次元の話ではあります。
さて、トロフィー・ハンターによればエチオピアオオトカゲの体長は10~12フィート (約3~3.6メートル)、グレーの体色、背中には背骨に沿ってトゲが並んでいたといいます。
希少動物も構わず (というか積極的に) 狙うトロフィー・ハンターたちは動物福祉等、動物倫理について議論されることも盛んになってきた現代において、ときに大きく問題視されることもありますが、この匿名のトロフィー・ハンターはエチオピアオオトカゲの希少性に気付き、なんとハンティングすることを自重したといいます。
(ナイルオオトカゲ)
(image credit: Wikicommons)
今ほど動物倫理について騒がれることのなかった1940年代において、大型の希少動物ほど狙いたくなるはずですが、その気持ちを抑えるほどのとてつもない希少性を感じたのかもしれません。
謎のトカゲはそのまま沼の方に向かって姿を消したといいます。
エチオピアオオトカゲの詳しい情報は存在せず、分かっているのはこのぐらいです。
さてこの生物はいったい何だったのか?
もちろん、候補となるのはアフリカ最大のオオトカゲであるナイルオオトカゲ (Varanus niloticus) です。
アフリカの他の巨大爬虫類系UMAでもこのナイルオオトカゲとナイルワニ (Crocodylus niloticus) は誤認の筆頭候補に挙げられるのでUMAファンにはおなじみでしょう。
ナイルワニほど大きくなることは絶対にありませんが、ナイルオオトカゲの最大個体は8フィート (約2.4メートル) オーバーともいわれており、エチオピアオオトカゲの正体としてもやはり有力です。
(ノドジロオオトカゲ)
(image credit: Wikicommons)
いつもナイルオオトカゲが筆頭候補ではつまらないと思うので、今回はノドジロオオトカゲ (Varanus albigularis) も紹介しておきましょう。
ノドジロオオトカゲはナイルオオトカゲに体長では及ばないものの、7フィート (約2.1メートル) 近い個体が確認されており、またがっしりした体型で体重的にはナイルオオトカゲを僅かに上回ります。
体長的にはいずれであってもエチオピアオオトカゲに及びませんが、全く候補とならないほど大きさに差があるわけでもありません。
超大型個体であれば10フィート (約3メートル) 弱が存在しないとは言い切れません。
問題はむしろ大きさではなく背中のトゲ。
この目撃談が間違いないというのであれば、背中にとげを持つ未知のオオトカゲが存在するに違いありません。
コンゴ共和国・コンゴ民主共和国で目撃されるングマ・モネネとタイプ的にかなり似ていそうです。
もしかすると、アフリカのどこかの湿地では、あの「トゲ背の巨獣」が今も静かに息づいているのかもしれません。
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