■もうひとつの淡水ダコ系UMA ~ ウィスコンシン・オクトパス
淡水のタコ系UMAといえばオクラホマ・オクトパス。
名前の通り、アメリカ、オクラホマ州の複数の湖で目撃されたタコを彷彿とさせる頭足類系UMAです。
一時的にオクラホマ・オクトパスの情報が自分の旧サイト (UMAファン) のみとなった時期があり (厳密にいうと最も古いタイムスタンプの記事が旧サイト)、そのせいでアメリカ人から「そんなUMA知らん、お前が創ったんか?」的な問い合わせもありましたが、正真正銘、もともとはアメリカのUMAサイトが参照元です。
ただその参照元のUMA系サイトがことごとく閉鎖してしまったんですね、現在はWEB魚拓等で復活したのか海外でもオクラホマ・オクトパスの存在が復活したようですが。
さて、今回はウィスコンシン・オクトパス (Wisconsin octopus)。
redditで記事が掲載されていたので取り上げますね。
名前の通り、アメリカ、ウィスコンシン州の頭足類です。
(実際の新聞記事)
(image credit: La Crosse Tribune)
「ケノーシャの若者たちが湖で捕獲したタコを展示」
刺激的な記事のタイトルで新聞に掲載されました。
ケノーシャ(Kenosha) とはウィスコンシン州南東にある都市の名前です。
この記事は1934年、ウィスコンシン州、ラクロスで発行されている新聞、ラクロス・トリビューン紙に掲載されたものです。
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ウィスコンシン州マディソン:
ミシガン湖で発見された「タコ」をシュメデマン州知事に確認してもらおうと、ヒッチハイクでケノーシャからはるばるマディソンまでやってきた二人組の若者。
土曜日になり、この奇妙な海洋生物の標本を展示する計画に州知事も参加した。
州知事はこのふたりの若者、スタンリー・マカレヴィッチ (17歳) とエドワード・ジョンソン (16歳) たちに標本の確認をした旨を手紙で伝えた。
彼らはこの大発見を、地元ケノーシャの店先のショーウィンドウに展示することで若きバーナムになろうという野心に燃えている。
この生物は11本の触手を有しており、伸ばすと約1フィート (約30センチ) になるという。
ケノーシャのこの若き冒険家たちは触手の数が10本ではなく11本であることからイカではないと主張しているようだ。
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記事内のバーナムとはおそらく19世紀の興行師・いかさま師でありエンターテイナーのフィニアス・テイラー・バーナム (Phineas Taylor Barnum) ことP・T・バーナム氏を指しています。
彼は映画にもなっていますね。
ちなみに、この記事を掲載したラクロス・トリビューン紙は1904年創刊で現在でも現役の歴史ある日刊紙で「まともな新聞」です。
ということは真実???
が、この記事がどういった経緯で掲載されたのか、そこまでは分かりません。
エイプリルフールネタであったかもしれませんし、当時のエンターテインメント枠での掲載であったかもしれません。
まあそういった経緯が分からないのはUMAファンにとっては逆に都合がよく、内容こそ荒唐無稽かつ微笑んでしまうような表現が散りばめられていながらも「1ミリぐらい真実性はあるかも?」という期待を抱かせます。(抱かないか、、、)
ちなみに、ケノーシャの若者二人が「タコ」を捕獲したというミシガン湖 (Lake Michigan) は五大湖のひとつで、五大湖の中でスペリオル湖に次ぐ2番目に大きな淡水湖です。
で、腕 (触手) が10本ではなく11本なのでイカではない、という彼らの主張ですが、タコでもないですよね。(笑)
腕が奇数という時点でそんなイカやタコなんてあり得ない、と思う人もいるかもしれませんが巨大ダコで知られるカンテンダコ (Haliphron atlanticus) のように腕の数が奇数の7本のタコも存在します。
なので彼らの英名はセブン・アーム・オクトパス (Seven-arm octopus)、ただ厳密には腕の1本が目のすぐ下の袋状の器官に隠れており目立たないだけで、他のタコと同様、実際には8本の腕を持ちます。
ちなみにタコやイカといった頭足類は現在どころか長い地球の歴史において一度も淡水に進出したことはなく、腕 (触手) が10本だろうが11本だろうが、大きかろうが小さかろうが、ウィスコンシン・オクトパスが本当に存在するなら世紀の大発見になります。
(参照サイト)
reddit
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