■イングランドに巨大ザメが現れた! ~ ノーフォークのメガロドン
今回はイングランド東部の海沿いのカウンティのひとつ、ノーフォーク (Norfolk) で巨大なサメに出くわした体験談を紹介しましょう。
ま、タイトルは巨大ザメの代名詞的存在のメガロドン (Otodus megalodon / Carcharodon megalodon) としましたが、目撃者がメガロドンに出くわしたと言っているわけではありません。
メガロドンみたいなデカいサメに襲われたということです。
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数年前 (1990年代後半)、ノーフォークのホリデーキャンプに参加していました。
専用のキャンプ場がビーチあったことは覚えていますが、正確な場所はちょっと覚えていないです。
このビーチがとても素晴らしい点は、周りにも素敵なビーチがたくさんあることから、海水浴客でごった返していないことです。
キャンプが始まって数日後、インフレータブルボート (ゴムボート) で少し沖に出かけることを思いつきました。
ビーチから沖へ50メートルぐらい進んだところ、水面下に細長いグレーのなにかが見えました。
(メガロドンの想像図)
(image credit: Wikicmmons/Hugo Saláis)
それがサメのようなシルエットに見えたのですが、それよりも気になったのはその大きさです。
私には20メートル以上あるように見えました。
恐怖しか感じず、私は急いでビーチへ戻ろうと必死にボートを漕ぎました。
すると驚いたことに、その灰色の物体は私を追いかけてきたのです。
それはもちろん「物体」ではなく「生物」でした、しかもとてつもない大きさの。
そしてその生物は水面に頭部を現しました!
水上に出た頭部だけで3.6メートル、やはりグレーであり、形状は三角形でした。
怪物は私のボートに咬みついたので私はボートから飛び降り岸へ向かって泳ぎました。
何とか岸にたどり着くことができたので襲われた地点の方を振り返ってみてみました。
しかしそこには私のボートも、そして巨大なサメの姿もありませんでした。
残念なことにこの話はキャンプ場に戻って話しても誰も信じてくれませんでしたから、その後このことについては誰にも話していません。
特に私は海洋生物の専門家ではありませんが、あんな巨大なサメが現世で存在しないことぐらいは知っています。
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冒頭で書いた通り、目撃者はメガロドンのメの字も出していませんが、まあメガロドンの目撃情報に含めても問題ないでしょう。
但し、その大きさは現在考えられているメガロドンの体長よりも大きいです。
昔こそメガロドンは体長30メートルだの言われていましたが、研究が進むにつれて縮む縮む、現在では10メートル以上、せいぜい15メートル、もうちょっと大きく見積もる研究者もいますが、それでも20メートルは少々厳しいかもしれません。
まあ目撃者のいう20メートルという大きさは実際のところあまり当てにはなりません。
身近なものであれば、見ただけでセンチ単位ですら当てることができますが、現実離れした巨大なものを即座に推測するのはかなり困難です。
それこそ電柱を見て、何メートルかなんて電柱に携わる仕事をしている人でなければほとんどの人はセンチ単位どころか前後1メートル以内の近似値すら言い当てられないでしょう。
というわけでクジラや巨大なサメの専門家でもない限り、上記のような巨大な生物の大きさを即座に20メートルと言い当てるのはかなり困難です。
ま、実際のところ大きくて10メートルぐらいだったのではないでしょうか?
ま、ボートを襲ったりする獰猛な巨大ザメならやはり真っ先にホホジロザメ (Carcharodon carcharias) が候補になりますが、ホホジロザメですら6~7メートルが限界。
シルエットだけなら10メートルを優に超すウバザメ (Cetorhinus maximus) もメガロドン的ではありますが、ボートを襲うと姿はあまり想像ができません。
オンデンザメ (Somniosus pacificus) やニシオンデンザメ (Somniosus microcephalus) ならウバザメよりもボートを襲う可能性はあるかもしれませんし、大きさ的にホホジロザメよりも期待できますが、それでも10メートルに届きそうにありません。
というわけで目撃者のいう大きさこそ当てにはならないものの、目撃証言自体はそれほどドラマチックに盛っている感じもないことから既知種で候補は絞り切れず、なかなか夢のある目撃証言ではないでしょうか。
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オンデンザメは遊泳速度が秒速約25㎝と時速1kmにも満たない程に遅いのでホオジロザメの大型個体だと思います
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