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2026年4月10日金曜日

【閲覧注意】頭なしで18ヶ月生き続けた鶏 ~ 首なし鶏マイク


■【閲覧注意】頭なしで18ヶ月生き続けた鶏 ~ 首なし鶏マイク

1945年、アメリカ・コロラド州の小さな町フルータ(Fruita)で、信じがたい出来事が起こりました。

首を切り落とされたにも関わらず、その後も1年以上生き続けたニワトリが存在したのです。

その名は「首なし鶏マイク(Mike the Headless Chicken)」です。

現在でも「首なしで最も長く生存したニワトリ」として、ギネス世界記録に登録されています。

― 斧の一撃が生んだ奇跡 ―

(実際のマイクの写真)
(image credit: Time via Wikicommons)

1945年9月10日。

農場主ロイド・オルセン(Lloyd Olsen)は、夕食のために飼っていたニワトリを屠殺することになりました。

義母の好物が鶏の首肉だったため、彼は「できるだけ首の肉を長く残そう」と考えます。

そのため、通常よりもやや高い位置――頭に近い場所へ斧を振り下ろしました。

しかし、その角度がほんのわずかにずれてしまいます。

結果として、マイクは顔やくちばし、目など頭部の大部分を失いました。

それでも完全には死にませんでした。

首の付け根付近に、脳幹と片方の耳の穴がわずかに残っていたのです。

― 鶏の脳の構造 ―


この奇妙な生存には、ニワトリの解剖学的な特徴が関係しています。

実はニワトリの脳は、人間が想像するよりもかなり低い位置、つまり首の付け根に近い部分に収まっています。

さらに、生命維持に重要な脳幹は後頭部の深い場所にあります。

オルセンの斧は頭部の大部分を削ぎ落としましたが、呼吸や心拍を司る脳幹をわずかに外していました。

その結果、マイクの体は完全には停止しなかったのです。

― 出血しなかった理由 ―


通常、首を切断された生き物は出血多量で死亡します。

しかしマイクの場合、切断面で血液がすぐに凝固し、血栓が形成されました。

これにより大量出血が防がれ、奇跡的に生命が維持されたと考えられています。

つまりマイクの体には、思考を司る脳の大部分こそ残っていませんでしたが、呼吸や心拍といった基本的な生命活動を制御する「脳幹」だけが働き続けていたのです。

― 首なしでも動く体 ―


驚くべきことに、マイクは首を失ったあとも完全には動きを止めませんでした。

止まり木の上でバランスを取り、不器用ながらも歩き回ることができたといいます。

餌を口に流し込もうとする仕草や羽づくろいのような行動も見られました。

もちろん、通常の鳴き声は出せません。

喉からは、ゴボゴボとした奇妙な音が漏れるだけでした。

ロイド・オルセンはこの奇妙なニワトリを処分せず、世話をすることにします。

スポイトで牛乳と水を混ぜた液体を口に流し込み、トウモロコシやミミズを細かくして与えました。

こうしてマイクは生き延び続けます。

― 鳥に存在する「第二の平衡器官」 ―


さらに興味深いことに、鳥類には歩行を制御するための特殊な器官が存在します。

それが腰椎付近にある腰仙部器官(lumbosacral organ)です。

この器官は体のバランスや歩行運動を補助する役割を持つと考えられており、頭部にある三半規管とは別系統の「平衡装置」ともいわれています。

つまり、飛行のためのバランス感覚は頭部の器官に依存します。

しかし、歩く・立つといった基本的な動作は、ある程度この腰部の器官によって独立して制御されていた可能性があります。

そのため、マイクのように頭部の大半を失った個体であっても、不器用ながら歩いたり、止まり木の上でバランスを保つことができたのです。

― 全米の見世物スターへ ―


やがてこの奇妙でグロテスクなニワトリの噂は広まり、マイクは全米的な有名人となりました。

見世物小屋の巡業に参加し、二つ頭の赤ん坊などの「珍しい存在」と並んで展示されます。

見物料は25セント。

雑誌『TIME』や『LIFE』などでも紹介され、オルセンは月に4500ドル(現在の価値で約6万ドル以上――現在の為替レートだと日本円で1千万円弱)を稼ぐほどの人気を得ました。

マイク自身の価値は、当時1万ドル(現在の価値で13万ドル――現在の為替レートだと日本円で2千万円超)とまで評価されていたといいます。

― 突然の最期 ―


しかしその生涯は、思いがけない形で終わります。

1947年3月、巡業の帰りに立ち寄ったアリゾナ州フェニックスのモーテルで、マイクは夜中に喉の粘液を詰まらせてしまいました。

本来ならスポイトで喉を掃除することで助かった可能性もありました。

ところがその日、オルセンは掃除用の器具を見世物小屋に置き忘れていたのです。

処置ができないまま、マイクは窒息して死んでしまいました。

首を失ってから、実に18ヶ月後のことでした。(1945年4月~1947年3月17日)

― 首なし鶏の伝説 ―


現在、マイクの故郷であるコロラド州フルータでは、毎年5月になると「首なし鶏マイクの日」が開催されています。

イベントでは「首なし鶏のように走る5Kレース」や、卵投げ競争など、少し風変わりな催しが行われています。

首を失いながらも一年半生き続けたニワトリ。

その出来事は、単なる奇妙な見世物としてではなく、生命の仕組みの不思議さを示す実例として、今も語り継がれています。

UMA探しの旅は終わらない (国内外1000体以上のUMAが待っています)


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