2025年8月23日土曜日

ゾウの糞に生息するコウモリ ~ エレファント・ダング・バット


■ゾウの糞に生息するコウモリ ~ エレファント・ダング・バット

インドのイターワー (Etawah) 生まれの テレンス・グラハム・アダムソン (Terence Graham Adamson) 氏はその後にわたるとケニアのイシオロ (Isiolo) 地区で野生動物保護管・狩猟管理官に従事しました。

地元に棲息する全ての野生動物に精通し、危険を避ける方法も熟知していることから彼らに銃を向けることもありませんでした。

今回はそんな彼が目撃した謎のコウモリ、エレファント・ダング・バット (Elephant-dung bat)。

「ゾウの糞のコウモリ」という意味となり、あまり素敵な響きはしませんが、これはこの生物のすべてを説明しています。

エレファント・ダング・バットは大きく見積もっても5インチ (12.5センチ) 以下のなコウモリで、まさにリアルな大きさです。

体色は褐色を帯びた銀灰色、腹部はより色が薄かったといいます。

習性は堆積したゾウの乾いた糞をねぐらとしていること。

これはアダムソン氏が1950年代に僅かに2度だけ、それも短い時間観察した記録が残っているに過ぎない生物です。

大きさもその体色等にも突飛な部分はなく、実在しても全くおかしくありません。

しかし少なくともアダムソン氏が管理していた地域では見慣れないコウモリだったのは確かだったのでしょう。

観察した時間が短かったことと身体的に顕著な特徴がなかったことでアダムソン氏が見たコウモリの正体が新種であるのか既知種の特異な行動によるものなのか判断がつかず、現在に至るまで発見されていません。

また乾燥したゾウの糞を本当にねぐらにしていたのか、単に一時的にゾウの糞からなにかしらの食物 (ゾウの糞に集まる昆虫等) を得ていた瞬間を見たのか、判断が難しいところです。

アダムソン氏が語るようにゾウの糞を本当にねぐらにした場合、常に自然の力で分解されてしまう危険があるでしょうから、ねぐらを常に変え続け転々としているコウモリということになりそうです。

未確認動物学者カール・シューカー氏はクビワコウモリ属 (Eptesicus) の仲間で、マリやスーダンに棲息するクビワコウモリの一種 (Eptesicus floweri) が、生息域から外れ目撃されたためにアダムソン氏が同定できなかったのかもしれないと推測しています。

荒唐無稽すぎるUMAもどうかと思いますが、ここまでリアルなUMAだと逆に前者の方がまだ楽しいと思いませんか?(笑)








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