このブログを検索

2026年10月1日木曜日

1メートルの死骸が庭に浮かんでいた ~ デッド・フレッド


■1メートルの巨大なミミズの死骸が庭に ~ デッド・フレッド

今回はデッド・フレッド(Dead Fred)。

2022年、ニュージーランドのクライストチャーチで、9歳の少年が自宅の裏庭近くで奇妙なものを発見しました。

それは、なんと全長約1メートルにもなる巨大なミミズの死骸でした。

― 9歳の少年が拾った巨大ミミズ ―


発見者は、クライストチャーチに住む9歳のバーナビー・ドミガン(Barnaby Domigan)君です。

ある日、バーナビー君が自宅の裏庭にある水の残った川床付近で遊んでいると、水面に何かが浮き沈みしていることに気づきました。

そこで木の棒を使って引き上げてみると、そこにあったのは普通のミミズとは比較にならない巨大な生物でした。

全長は約3フィート(約1メートル)。

生きているわけではなく、すでに死んでいる個体でした。

「自分の目が信じられなかった」

バーナビー君はニュージーランドの公共放送RNZ(Radio New Zealand)の取材に対し、そう語っています。

巨大なミミズを見た少年は、それを「ものすごく大きくて、素晴らしくて、ちょっと気持ち悪かった」と表現しました。

そして、すでに死んでいたことから、そのミミズには「デッド・フレッド」という名前が付けられます。

なんとも9歳児らしい、妙に覚えやすい名前です。

― 巨大ミミズをペットにしたかった少年 ―

さらに面白いのが、その後のエピソードです。

バーナビー君は、この巨大なミミズをビニール袋に入れて家に置いておきたいと父親に頼みました。

つまり、死んでいるミミズを「ペット」のように手元へ置こうとしたのです。

もちろん父親は、この提案には乗り気ではありませんでした。

母親のジョーさんに至っては、巨大なミミズを見て「まさに悪夢そのものだわ!(the stuff of nightmares)」と表現しています。

大人からすれば、庭に突然1メートルの死んだミミズが現れたうえ、それを家の中へ持ち込もうとする息子。

どう考えても、あまり歓迎したくない光景でしょう。

一方のバーナビー君にとっては、恐ろしい怪物ではありません。

自分が偶然発見した、誰も見たことがないかもしれない巨大生物です。

結局、デッド・フレッドは写真を撮影されたあと、庭へ戻されました。

バーナビー君は後になってもう一度見に行きましたが、そのときにはすでに姿を消していたといいます。

巨大ミミズは、少年の前から何事もなかったように消えてしまったのです。

― 本当にUMAだったのか? ―

(2009年、エクアドルで発見された巨大ミミズ。種は不明ですが、マルティオドリルス・クラッスス(Martiodrilus crassus)かもしれません)

写真だけを見ると、デッド・フレッドはかなり異様です。

一般的なミミズをそのまま巨大化したような姿で、細長い身体が地面や水の上に横たわっています。

しかし、専門家の見解は意外にも現実的でした。

リンカーン大学で昆虫学研究コレクションのキュレーターを務めるジョン・マリス(John Marris)氏は、この生物について、ニュージーランドに生息する大型の在来ミミズである可能性を指摘しています。

ニュージーランドには200種以上のミミズが知られており、その中には1メートルを超える大型種も存在します。

マリス氏によれば、全長1メートルというサイズそのものは「あり得ない大きさ」ではありません。

ただし、こうした大型ミミズは一般的な庭の土の中で簡単に見つかるものではありません。

原生林など、人間による攪乱の少ない環境を好む種類が多いためです。

では、デッド・フレッドは何という種類だったのでしょうか。

残念ながら、この個体の正確な種は確認されていません。

ニュージーランドには、ノース・オークランド・ワーム(Anisochaeta gigantea)など、非常に大きくなる在来ミミズが知られています。

この種は1メートルを大きく超え、約1.3~1.4メートルに達することもあるとされています。

しかし、デッド・フレッドそのものが ノース・オークランド・ワーム だったと正式に同定されたわけではありません。

したがって現時点では、「ニュージーランドの大型在来ミミズと考えられる、正体不明の1メートル級個体」とするのが最も安全でしょう。

― 1メートルは巨大ミミズとしてどのくらい? ―

(image credit : Daily Mail)

では、全長約1メートルというデッド・フレッドは、巨大ミミズの世界ではどの程度のサイズなのでしょうか。

以前の記事でも紹介したように、ミミズは細長い身体を持つ一方、極端に太くなるのは難しい生物です。

それでも世界には、2メートル、3メートル級に達する種類が存在します。

オーストラリアの巨大ミミズ、ディガステル・ロングマニ(Digaster longmani)は、体長1~2メートル、直径3センチほどになります。

さらに有名なのが、同じオーストラリアに生息するメガスコリデス・アウストラリス(Megascolides australis)です。

(redditでメガスコリデス・アウストラリスといわれているもの、しかしメガスコリデスは持ち上げると自重で体が千切れるほど脆いと言われており、また配色も異なります。これはかマルティオドリルスもしれません)
(image credit: reddit)

こちらは3メートル以上に達することもある大型種で、デッド・フレッドの約1メートルというサイズが、決してミミズとしてあり得ない大きさではないことが分かります。

一方、記録上ではさらに桁違いの個体も知られています。

南アフリカで発見されたミクロカエトゥス・ラピ(Microchaetus rappi)には、伸ばした状態で6.7メートルに達した個体の記録があります。

ただし、これは通常のサイズを大幅に上回る極端な記録で、伸ばさない状態では約3.3メートルぐらいと推測されています。

こうして比較すると、デッド・フレッドは世界最大級というわけではありません。

それでも、住宅地の裏庭に突然現れたミミズとしては、十分すぎるほど巨大です。

専門家のジョン・マリス氏も、1メートルというサイズ自体はニュージーランドの在来大型ミミズとして十分にあり得るとしています。

巨大ミミズは決して空想上の生物ではありません。

そしてデッド・フレッドもまた、怪物ではなく、ニュージーランドのどこかに生息していた巨大ミミズの1匹だったのでしょう。

ただし、そんな生物の死骸が、9歳の少年の裏庭に突然転がっていた。

それだけで、十分に奇妙な出来事です。

(参照サイト)
Smithsonian Magazine(スミソニアン・マガジン)

UMA探しの旅は終わらない (国内外1000体以上のUMAが待っています)


スポンサーリンク

(関連記事)


0 件のコメント:

コメントを投稿