■オハイオに現れた謎の大蛇 ~ ペニンシュラ・パイソン
今回はペニンシュラ・パイソン (Peninsula Python)。
アメリカ、オハイオ州ペニンシュラ村に伝わる都市伝説的UMAです。
その名の通り、パイソン (ニシキヘビ) であり、体長は19フィート (約6メートル弱) と大蛇であることは確かですが、実在可能な現実的な大きさです。
といっても実はアメリカはUMAの目撃は世界でも有数ですが、こと爬虫類系となるアメリカアリゲーター (Alligator mississippiensis) を除くと在来種はそれほど大きくないんですね。
特にオオトカゲや大蛇系には弱く、蛇の最大種はおそらくナミヘビ科のイースタンインディゴスネーク/トウブインディゴスネーク (Drymarchon couperi) で通常2メートル以下、但し大型個体で2.5メートルを超えることもあるといいます。
(イースタンインディゴスネーク)
(image credit: Wikicommons)
大きさ的に、目撃証言の半分以下であり、また、大きさを抜きにしてもパイソン (ニシキヘビ科) といわれているもののイースタンインディゴスネークは体色は黒っぽく、見た目的にもパイソンぽさはありません。
在来種で考えた場合、ペニンシュラ・パイソンの正体としてはちょっと厳しいかもしれません。
しかし心配する必要はありません。
ペニンシュラ・パイソンはいかにも都市伝説らしく、その正体はサーカス団が移動中、車両が事故を起こしそのどさくさに逃げ出した蛇だといわれているからです。
逃げ出したのは1944年夏といわれており、クヤホガバレー国立公園内の小さな村、ペニシュラ村では目撃が多発、その後大騒ぎとなり全国区となりました。
体色は暗く不規則なダークブラウンの斑紋があるといい、その体色も一般的なパイソンと変わりありません。
パイソンの種は分かりませんが、実際に伝説通り6メートル近くもあったとしたら最大種のアミメニシキヘビ (Malayopython reticulatus) やビルマニシキヘビ (Python bivittatus) のような最大クラスのニシキヘビであった可能性が高そうです。
但し、その場合、熱帯性のこれらの蛇にとってオハイオ州の冬はあまりに寒すぎ、越冬するのは困難だったかもしれません。
但しUMAであることからも分かる通り、目撃が多発したものの物的証拠はなにひとつなく、サーカス団から逃げたことも含めすべて都市伝説以上のものではありません。
実際、この記事を執筆した記者はフェイク記事を書くことで有名な人物だったということを付け加えておきましょう。
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