■七飯町の火の鳥 ~ ナナエ・アーソン・バード
今回は七飯町の火の鳥、ナナエ・アーソン・バード(Nanae Arson-Bird)です。
一般的に「火の鳥」と聞くと、不死鳥(フェニックス)を思い描くと思いますが、七飯町の火の鳥は、「災い(火事)をもたらすもの」という意味で火の鳥と呼ばれる点で一線を画します。
七飯町(ななえちょう)は、北海道の渡島総合振興局(おしまそうごうしんこうきょく)に位置する町です。
同町に伝わるUMAとして、これまでに「大沼のサイ」や「オオアメマス」を紹介してきました。
― ナナエ・アーソン・バード ―
七飯町歴史館のHPによれば、このような言い伝えがあるといいます。
江戸時代の天保9(1838)年、5月の末日の夜、七重村で神社に仕える菊池遠江(きくちとうのうみ)なる人物が、いままでに聞いたことのない、気味の悪い鳥の鳴き声を聞いたといいます。
菊池遠江の家に宿泊していた津軽(つがる)の客が、「あれはたしか火の鳥の声に違いありません。あの鳥の声がすると、必ずどこか近くで火事があるのです」と不安そうに言いました。
そしてその夜遅く、八五郎という人の家から火が出て、その家は全焼してしまったといいます。
火の鳥の話を聞いた村人たちは、「火の鳥のしわざか。もう二度とこの村には来てほしくない」と、口々に話し合ったといいます。
― 畢方 ―
物理的に実際に火事を引き起こす鳥が存在すると考えるのは現実的ではありません。しかし、日本各地には「怪鳥」の言い伝えが散見されます。
火事を起こすわけではなくとも、死体から生まれる怪鳥、陰摩羅鬼(おんもらき)など、気味の悪い存在が数多く伝えられています。
その点で、中国の畢方(ひっぽう / Bìfāng)は、ナナエ・アーソン・バードに近い概念かもしれません。
海外の資料によれば、畢方は中国神話に登場する伝説の鳥で、一本足の鳥とされます。
畢方は文献によって描写は多少異なりますが、山海経の記述は特に、ナナエ・アーソン・バードの特徴である「火」との関連が示唆されています。
山海経では、鶴に似た姿、緑の体に赤い斑、白いくちばしを持つとされ、鳴き声からその名が付けられ、「火の兆し」とされます。出没地は山や川の周辺とされ、中国古代の地理観念に基づく表現です。
畢方もまた、ただの鳥ではなく、自然や災いの象徴としての側面が強調されており、ナナエ・アーソン・バードの伝承と重なる点が見られ、興味深い存在です。
[参照サイト]
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